【Photo by Shawn Yeager】
2019年8月6日をもって犬曰くブログサイト開設2周年を迎えました!ここまで歩み続けられたのも皆さんがご愛読くださっているおかげに他なりません。今月8月は2周年記念月間として週に1度4週間に渡り、これまでに犬曰くで掲載した記事の中でもっともPV数が多かった人気記事をジャンル別に紹介してゆきます。
本日はその第5弾、最終回です。犬に関する学術研究の中でも「犬と人との関係」にフォーカスをしたもの、そして犬そのものについて調査した研究のベストブログをピックアップ。さらにインタビュー記事、大人気尾形聡子さんのブログ「ゆる〜り下町犬暮らし」記事のトップ3をお楽しみください!
人と犬との関係についての学術研究
ここ20年、犬の研究の中でもっとも目覚ましく発展している分野です。犬は人と共に進化した動物、と考えると人との関わり方が、犬という動物を知ることの手がかりになります。この分野で人気の高かった記事は、やはり私たちがどのように犬に影響を与えているか、というトピックスでした。
第1位 犬と飼い主はお互いの性格をうつす鏡?
犬の飼い主であればなんとなくわかっていたことを、科学的に証明してくれた研究。それゆえに大人気の記事となりました。気持ちの安定した飼い主には安定した犬が育つ。そして安定していない飼い主には安定していない犬が育つ。なぜある特定の人が犬に好かれるのかも、この研究がヒントを与えてくれそう!
第2位 人と一緒に何かしたい!コンタクト欲の違いはオキシトシン感受性の違い
みなさんが普段なんとなく疑問に感じていることだったのではないのでしょうか。なぜある犬は、他の犬よりも人懐こいのか?なぜレトリーバーはビーグルよりもトレーニング性能が高いのか?この違い、どこから生まれて来る?その答えをオキシトシンの受容体に探し当てた最新の犬学研究報告です。
第3位 犬は人の感情を嗅ぎ取り、その感情に影響されている
言葉を介さなくても愛犬に気持ちが伝わっているように感じたことはありませんか?ナポリ大学の研究により犬は人の感情をにおいでも認識していることが明らかにされました。においの世界の住人でもある犬は、みなさんの感情が生み出すにおいに強く影響を受けているかもしれません。
犬という動物を知るための最新研究
昔は犬の攻撃性についてとやかく討論されることはありませんでした。それは多くの犬が外飼いであったせいかもしれません。でも今や多くの犬が家族の一員として室内に暮らすようになり、我々は犬の行動というものについてより意識するようになりました。そしてそれはいつも嬉しい行動とは限らず。犬とはどういう動物なのか、どのように理解をするべきなのか、何がアニマルウェルフェアに障ることなのか、多くの研究が発表されています。
第1位 犬も暇にはうんざり!
この記事が多くの人の気持ちを捉えたのは、「暇」がストレスになりうる、という新しい考え方を提供したからではないかと思います。いや、もしかして私たちはうすうす感じていたことなのかもしれません。「暇すぎる」ことがどれほど犬のウェルフェアに反するものなのか、とうとう科学的に検証された素晴らしい記事です。
第2位 ふたつのホルモンのバランスが影響〜犬の攻撃性と親和性
今や犬学の世界、愛情と絆ホルモン「オキシトシン」研究の花盛り!そして、ついに今度はその反対、攻撃性を高めるホルモン「バソプレシン」の研究も登場!さて、このホルモンを抑制させることで犬の攻撃的な問題行動は解決する?そんな単純なこと?はてさて…!!
第3位 怖がりな犬についての大規模調査〜フィンンランドの研究より
日本に多い「ビビり」の犬。それが一層この記事の関心を高めました。人、犬も含めて動物には「怖がる」という感情があります。これ、生存するためにとても大事な心の動きなのですね。だから安全策をとってサバイバルすることもできるのです。ただし、時に「怖がる」が過剰に出てしまうと普段の生活に支障をきたしてしまうことも。犬の「怖がる」についての理解を深めるためにフィンランドの飼い主を対象にした調査が行われました。どんな怖がりがあるのか、どんな行動があるのか、まずはこちらをお読みください!
インタビュー・セミナーレポート
これぞ、という犬世界の著名人にインタビュー。その人の考え方、犬との関わり方がインタビューを通して生き生きと伝わってきます。読みやすいのもインタビューやセミナーレポートの利点ですね。
第1位 動物の義肢装具士、島田旭緒さんインタビュー(2)
このインタビュー記事の人気はおそらく、義肢装具への関心の高さを示しているのでしょう。動物の医療コルセットや義肢装具を作る義肢装具士の島田旭緒さんは、この世界のパイオニアでもあります。麻布大学の解剖学研究室との共同研究を行い、より個々の犬の動きに沿った義肢の開発、そして誰もが手軽に買えるような既製品の開発に向けてプロジェクトを進めているとのこと。アイデアや手作りの大事さをも語ってくれました。
第2位「犬は自然に走る生き物。怪我することを恐れすぎないで」~獣医師、長坂佳世さんインタビュー(3)
日本にある都市伝説、「犬に階段を登らせてはいけない」。本当にそうなのでしょうか?獣医師である長坂佳世先生は、犬らしく体を動かすことこそ大事な健康管理、とインタビューで答えてくれました。先生は、日本の獣医医療界ではまだ新しい分野である「リハビリテーション」医療のパイオニア的存在。インタビューでは、リハビリの意味とその重要性、日本での現状について語ってくれます。
第3位 犬にとっての環境エンリッチメントとは?~藤田りか子さんセミナーレポート(2)
「環境エンリッチメント」は動物園で生まれた概念ですが、家庭犬の世界においても大いに広げたいと犬曰くでは考えています。犬のウェルフェアが整ったスウェーデンの犬事情について、本ウェブサイトの藤田りか子さんが日本ペットサミットで語ったことをレポート。
ゆる〜り下町犬暮らし
尾形聡子さんのブログの面白さは、愛犬との暮らしについて日常のとりとめもないことを語り私たちの気持ちをほんわりと温かくしてくれる一方で、その考察に最新の犬学研究の結果を踏まえて科学的根拠をも交えて伝えてくれること。楽しめるだけではなく愛犬家にとって「知識」となる読み物ですね。
第1位 犬たちの最期を考えて思うこと
皆さんは「おやすみリリー」という本を読まれたことがあるでしょうか?病気と闘う犬の苦痛を考えるともしかして安楽死も一つの選択肢になるのではないか…、この本を読んでそして年老いたタロウとハナを前にして考えたことが綴られています。いつか愛犬とお別れしなければならないのは、誰にも避けて通れないこと。多くの人の共感を呼びました。
第2位 ひとりで犬と暮らすということ
果たしてひとり暮らしでも犬と一緒に住むことはできるのでしょうか?例えば飼い主が事故に遭ったり、突然病気で倒れてしまったら?まさにその「もしも」を経験してしまった筆者が、ひとりで犬と暮らすコツを伝えてくれます。
第3位 ウチの子は大丈夫、と言う前に
世の中にいろいろな人がいるように、犬にもいろいろな犬がいます。愛犬中心に考えるのは飼い主として当たり前のことではありますが、他者とかかわるときにはやはりTPOを把握しておくのが大切では?日々の暮らしの中で出会う犬そして飼い主さんへの気遣いへの思いがこのブログには込められています。