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なんと犬曰くも今年の8月で創立7周年!ラッキーセブン!すべては読者の皆様からの温かい応援に支えられてのこと、本当にありがとうございます。
今年は第1期に引き続き第2期犬曰くアカデミーも無事開校。大好評にて4月に終了しました。となれば第3期の開校も待ち遠しいですね!アカデミーでも紹介した通り、犬曰くには一般的なしつけやトレーニングそして海外犬事情の記事はもとより、犬の認知科学、行動学、遺伝学、ブリーディング倫理、アニマルウェルフェア、飼い主心理学、ノーズワークにガンドッグトレーニングについてなど、マニア的犬記事を網羅しています。犬のプロ、一般飼い主さん、そしてサイエンス系が好きな読者も楽しめる!これこそがまさしく犬曰くサイトのロングランの秘密でもあり、人気がある所以なのだと思います。
さて今回は7周年記念として、犬曰く編集部、藤田と尾形が選ぶ「7つのお気に入り記事」をご紹介。犬曰くライターの藤田と尾形が互いのお気に入り記事をそれぞれ5本ほどピックアップ。そしてゲストライターの記事を2本づつ選びました。ピックアップされた記事にこそ、我々が伝えたいと思っているメッセージがたくさん詰め込まれているのかもしれませんね。というのも、あとで互いに選んだ記事のリストを見比べてみると、なんとトピックスの系統がとても似通っていたのです。
というわけで、7周年のピックアップ記事を以下にどうぞ。そして、これからも犬曰くの応援をよろしくお願いいたします!
尾形聡子が選んだ記事7選
スウェーデンの動物保護法と科学的エビデンス、犬の運動のニーズとそのウェルフェア
犬曰くではことあるごとに散歩の記事を書いています。まるで口うるさい母親のようでもありますが、犬が散歩をすることの大切さを決して軽んじてはならないと思っているからです。そして、犬との暮らしを通じて大いに倫理観も養っていってほしいものですね。
北欧の老犬観と「命をまっとうする」ということ
犬の寿命が伸びている昨今、老犬の日常的なケアだけではなく、どのような心構えを持って年老いていく犬と接していくかということも非常に大切です。正解がない問いに答えを出さなくてはならなくなるときが来るかもしれないからです。最後に後悔しないためにも、日頃から考えておくことも必要ではないかと思います。
ちょー簡単です、愛犬の脳トレ・ハウツー紹介
日常生活の中ですぐに使える楽しいアクティビティのやり方を紹介!肉体だけでなく、脳も使うことで、犬はとっても満足感を得ることができます。そして犬が楽しいと感じることが増えていけば、よりいっそう愛犬との絆も深まること間違いなし!
なぜ犬と遊ばなければならないのか?
散歩と並んで犬にとって大切な「遊び」。遊びが必要なのは子犬のときだけじゃないの?と思っている方が周りにいたら、ぜひこの記事を参考にして、犬にとっての遊びとは何かを教えてあげてくださいね。遊びにほとんど興味を示さない犬への興味のひきかたも必読です!
自律神経系から見る「遊ぶ」ことの大切さ
臨床心理士の北條美紀さんが、臨床心理士としての視点から犬と遊ぶことの大切さに切り込んでいきます。 意識しなくても自動で機能する自律神経系には3つの神経系があるのですが、それぞれがどのようにして働き、犬の遊びの大切さにつながっていくのかをわかりやすく解説してくれます。
子供のための犬教育、「犬を知る、犬との付き合い方を知る」
犬との接し方を子どもに教えることは、咬傷事故の予防につながる効果があることが知られています。しかしさすがはスウェーデン。それだけにとどまらない「犬を知る」ための素敵な教材をスウェーデンのケネルクラブが作っているそうです。大人が読んでも大いに楽しめること請け合いです!
犬、撫でてもいいですか?
「撫でてもいいですか?」散歩していると子どもから聞かれることはありませんか?オーストラリア在住の五十嵐廣幸さんが、散歩中の犬と他者との触れ合いについて、自身の経験をもとに、犬に触りたい相手だけでなく触られる犬のことも考えることの大切さを綴った記事です。「犬を飼わない人たちにもこの気持ちが届けばと思う」と言う五十嵐さんの気持ちが、本当に多くの人に届いてくれればと思います。
あなたはまさか「犬をハグしてあげたい!」だなんて言いませんよね?
人がされて嬉しいことが必ずしも犬も嬉しいとは限らない、の代表例と言ってもいい「犬をハグする」行動。動物によってコミュニケーションの方法に違いがあることを、人はつい見過ごしてしまいがちです。皆さんの周囲にこのことを知らない方がいるようでしたら、ぜひ教えてあげてくださいね。
科学的検証!〜 犬に人の愛は通じるのか? 〜
人と犬はコミュニケーションの取り方が違うだけでなく、愛の感じ方も違うのでは?擬人化できるところとできないところ、その区別をしっかり持つことも、犬との暮らしで大切なことの一つだと感じます。
藤田りか子が選んだ記事7選
犬の健康寿命に影響、筋肉量を維持しよう!
筆者の犬ラッコもシニア期を迎え、いつの間にかに腰のあたりの筋肉が落ちて骨々しくなり。そう、犬が歳をとると、何やら急にやせ細ったような気が…? それはやせ細っているのではなく筋肉量減少という現象なのですね。この現象と犬の寿命の関係性を調べるために、とある犬の集団を追った研究結果、およびサルコペニアと健康寿命についてのお話です。そして大事なこと。若い時からの運動ですね!
ガウガウ犬の飼い主さんの苦労、考えたことありますか?
知らない間についてしまった愛犬の癖。他の犬に出会うやいなや「ガウガウガウ!」とリードを引っ張り興奮する。これ、けっこうストレスじゃないですか?「ガウガウ」で困っているのは実は日本の飼い主さんだけではありません。先進国の飼い主の多くが持つ共通の悩み。興奮しやすく反応が強い犬を持つ飼い主さんの気苦労について、イギリスからユニークな報告が発表されました。これはとても人気のあった記事なんですよ!
炎症性腸疾患と子犬の食事の関係、生食それともドライフード?
BARFファンとしては見逃せない記事です。BARFについて科学的見地でそのメリットを調査した希少なる研究。フィンランドの研究ですが、これはどこかのフード会社にスポンサーを求めたものではなく、独自で行ったもの。だからこそより説得力があります。この記事を読んでBARFの威力を感じてみてください。
欧米のブリーダーたちが繁殖するにあたって重視していることは?
社会における犬の福祉に対する関心は動物愛護法の改正に反映されてきてはいるものの、迎える犬がどのような環境で生まれ、育ってきたのかについて、日本ではほとんどの人が無関心であるのが現状です。本当の犬のウェルフェアを促進させるために、私たちはまずブリーダーの繁殖に対する信念や管理方法を知ってから子犬を得るべきなのではないのでしょうか。この点欧米ではどうなのでしょうか。ヨーロッパや南北アメリカの国々おけるブリーダーの考え方や状況を調査した研究を紹介します。
犬と飼い主、両方の精神的幸福度を高めるために〜性格と愛着スタイル、問題行動との関係
飼い主の愛犬への依存度とその幸福度について。フィンランドの研究者が飼い主の幸福度と犬の性格と行動についてのオンラインアンケート調査。人と犬の性格、飼い主の精神的幸福度、犬の行動、愛着スタイルとの関連性を調べました。このうち、何が幸福度に大きな影響を与えるファクターになったと思いますか?犬に依存をしている人ほど幸福なのか?あるいは…?? こちらをどうぞ!みなさんにも当てはまるかな?
「短頭種のいびきってカワイイよね!」って思考停止してやいないか?
あなたの思考停止が犬を不幸にする…かもしれませんよ、という怖いお話。ほら、動物がSNSに登場すると
「か〜わいい!」
あるいは
「かわいそう〜」
というコメントで埋め尽くされるものです。しかしこれら言葉ぐらい無責任で思考停止をさせるものはないのでは?目の前の事実をなかったことにする「思考停止ワード」について、そしてなぜこれらの言葉が人の思考をストップさせてしまうのか、臨床心理士の北條美紀さんが大衆心理の闇にメスを入れてくれます!
動物のウェルフェアはペットだけのものではない?〜狩猟における動物福祉を考える
犬曰くでは、犬だけではなく他の動物についての倫理についても情報や意見、議論を発信しています。というのも、動物全体の倫理を考えずには、本当の犬へのウェルフェアが実現しない、というのを海外での経験で筆者が感じているからです。今回は「第30回ヒトと動物の関係学会学術大会シンポジウム」から、獣医師でありスウェーデン、ストックホルム大学の客員研究員である金森万里子さんによる「狩猟における動物福祉」についての講演をスライドを含めノンカットで紹介します。狩猟される動物への倫理とは、アニマルライツだけではないのですね。