犬と飼い主、両方の精神的幸福度を高めるために〜性格と愛着スタイル、問題行動との関係

文:尾形聡子


[photo from Adobe Stock]

犬と良好な関係性を築き、お互いにウェルビーイングを高めて暮らしたいと飼い主ならば思うものです。「良好な関係性」が築けていると考える飼い主でも、犬と暮らす目的やそこに求める期待などは人それぞれのところがあるため、必ずしもすべてが一致するわけではありません。一方で、犬は基本的に自分の飼い主となった人が選択する行動に従い、生活を共にする必要があります。

犬と飼い主の良好な関係性の構築を阻む要因について、さまざまな研究が行われています。代表的なもののひとつは犬の性格です。たとえば凶暴で手のつけようのない犬、何に対しても怯えてしまって日常生活がままならない犬とは、そう簡単に良好な関係性を築くことはできず、飼育放棄につながることもあります。犬だけでなく、もちろん飼い主の性格も影響しています。放任すぎてネグレクト一歩手前の状態だったり、あまりにも構いすぎて犬を腫れ物のように扱う飼い主がいるとしたら、犬はそのような飼い主との生活から精神的な幸せを得にくいかもしれません。

犬と飼い主の関係性は人間関係と同様、

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