犬曰く3周年記念 !第一回目「なぜか不思議に人気のある記事」

[Photo by Annie Thorne]

2020年8月6日をもって犬曰くブログサイト開設3周年を迎えました!

一般的なしつけやトレーニングそして海外犬事情の記事はもとより、犬の認知科学、行動学、遺伝学、ブリーディング倫理、アニマルウェルフェア、飼い主心理学、ノーズワークにガンドッグトレーニングについてなど、かなりマニア的犬記事を網羅した日本における超希少なるサイト。にもかかわらず、こうして存在し続けているのは、私たちのオタク的情熱を皆さんが共感し支えてくださっていることに他なりません。

さて、今月8月は3周年記念月間として、本日から週に1度3週間に渡りみなさんにぜひもう一度読んでいただきたい過去記事をテーマ別に紹介します。

まず第一回目は、「なぜか不思議に人気のある記事」です。

我々ライターというのは、書きたい、知らせたい、という情熱に燃えているものです。時には「こんなニッチな記事、だれが読むのだろう。でも個人的にとても興味あるから書いちゃう」というようなことも起こりうるのですね。必ずしもいつも「ウケ」を狙っているわけではありません。そしてそれを公開するわけですが、あっと驚き。意外に人気があったりする!ただしそのような記事は公開当日にものすごい数のPVがつくとかそういうスマッシュ・ヒットとは限らないのですが。どちらかというと、長期的にコンスタントに必ず誰かが読んでくれている、という永遠不滅なタイプですね。そんな記事5選を以下に紹介しましょう。

気づいて欲しい犬の大腸炎

みんなそんなに大腸炎に興味があるの?あるいはそんなにどの犬も大腸炎になるの?というぐらい、毎日誰かがこの記事にアクセスしています。そして毎年犬曰くのベスト記事にランクインしています。犬のうんちにたまにでてくるゼリー状のもの、あれを調べている人は藁にもすがる思いでこの情報ばっちりの名作ブログを読んでいることと想像します。

気づいて欲しい犬の大腸炎
文と写真:アルシャー京子 今回は「粘液混じりのウンチ」をテーマとして取り上げよう。 ※お食事中の方、ごめんなさい。(食事しながらこれを読んでいる人…【続きを読む】

コロコロとスリム、二つのタイプのラブラドール・レトリーバー

ラブラドール・レトリーバーにみられる「フィールド系」タイプと「ショー系・家庭犬」タイプ、という二つの系統について記したものです。日本にもフィールド系ラブラドールは少ないながらも存在するのですが、なぜこの記事がウケているのか実は著者にもわかりません。ひとつの犬種に2つの系統があるって、そんなに面白い?じゃ、ゴールデン・レトリーバーにみられる2系統についても書いたらみなさん読んでくださるかしら?

コロコロとスリム、二つのタイプのラブラドール・レトリーバー
文と写真:藤田りか子 どちらがラブラドール・レトリーバーでしょう?答え:両方とも! 先日、アシカのブリーダーの一人であるKさんのところに遊びに行っ…【続きを読む】

ホワイト・ドーベルマンとアルビノ犬研究

犬曰くライターの尾形聡子さんには個人的な興味があります。それは「犬のコートカラー遺伝」。何しろ日本で唯一の犬のコートカラーの詳細を記した遺伝本「よくわかる 犬の遺伝学」を著されたほどの毛色オタク!よって犬曰くにはいくつかコートカラーに関する読み物が発表されています。ただしコートカラー遺伝の一般知識などではなく、最近の研究で解明した毛色遺伝の謎や新発見を扱っています。なので著者に並ぶぐらいよほどのコートカラーオタクしか興味を持たないと思いきや、このホワイト・ドーベルマンについての記事は前出の大腸炎の記事と同様にほとんど毎日誰かが見つけて読んでくれているのですね。

ホワイト・ドーベルマンとアルビノ犬研究
文:尾形聡子 日の光にたいして眩しそうに目を細めるホワイト・ドーベルマン。 生物が生きていく上で大切な情報が刻まれている DNA は、さまざまな刺激…【続きを読む】

ついでにですから、他にもあるよ、コートカラー遺伝記事、ということで紹介します。

新しい茶色の毛色遺伝子「ココア」、フレンチ・ブルドッグにて発見される
文:尾形聡子 ココアっぽい毛色を持つフレンチ・ブルドッグ。   毛色は犬の表現型を多様にする遺伝形質のひとつ。その中でも犬の毛色を黒から茶にする遺伝…【続きを読む】
I遺伝子座の片割れの正体が判明!色調を強める遺伝的要因
文:尾形聡子 犬はさまざまな毛色や柄のバラエティを持つ生物です。祖先のオオカミにも数種類の毛色はあるものの、犬と比べればごくわずか。なぜなら自然界…【続きを読む】
60年もの時を経て~毛色をホワイトやクリームに薄める毛色遺伝子が発見される
文:尾形聡子 犬の外見上の特徴をつくりだす毛色や柄は、色をつくりだすメラニン色素の産生にかかわる遺伝子によって決定されています。それらはいわゆる…【続きを読む】
ハスキーのブルーアイ、遺伝子背景解明へ
文:尾形聡子 青い目を持つ犬種の代表格ともいえる、シベリアン・ハスキー。これまで犬のブルーアイは特定の毛色とリンクしてあらわれることが分かってい…【続きを読む】

尾形さんの本に興味を持たれた方はこちらをどうぞ!(↓)

犬種別に見た愛犬運動量の統計結果

イギリスのリバプール大学の疫学研究者であるキャリー・ウェストガースさんのとても興味深い研究をブログにしたものです。ウェストガースさんは犬との散歩を奨励している方でもあり、散歩プロジェクトなども企てています。日本でも、ぜひみなさんに愛犬たちと大いに散歩して欲しいという願いをこめて書きました。著者が予想したより意外にウケたブログなのですが、その理由はこの記事にある「一番たくさんの運動を得ている犬種」ランキングを載せたためではないかと睨んでいます。「この犬種」を欲しい、という人も「果たしてどれだけ運動量がいるのか?」予備知識としてぜひ本記事のランキング表でチェックをしてみましょう!

犬種別に見た愛犬運動量の統計結果
文と写真:藤田りか子 「健康維持に、犬を飼うのがよし」というスローガンが最近マスコミで出回っている。犬がいればどうしても散歩に連れて行ってあげなけれ…【続きを読む】

脂肪腫になりやすい犬のタイプは?

シニアの愛犬の皮膚になにやらしこりのようなものが。焦ってしまいますよね。もしや悪性の腫瘍なのではないかと。脂肪腫はただし良性なので安心を!犬種によって発症しやすい犬というのがいます。こちらも、貴重な犬種別発症確率のランキンググラフが掲載されているのが嬉しいですね!

脂肪腫になりやすい犬のタイプは?
文:尾形聡子 歳をとった犬に現れることの多い、脂肪腫(リポーマ)。 脂肪腫とは脂肪細胞が過剰に増殖してつくられる組織塊で、皮膚の表面(表皮)、その…【続きを読む】