文:尾形聡子
[photo by Trevis Rothwell]
愛犬とのトレーニングを終えるや否や、みなさんは愛犬をケージや室内に入れたりしていませんか?
「Physiology & Behavior』に発表された研究によりますと、トレーニング中に行ったことの記憶を強化するには、トレーニング後の生理的興奮、すなわち楽しい遊びをすることが前向きな影響を及ぼすと示されたそうです。
人では学習後の睡眠が、長期記憶として定着する助けとなることが知られています。同様に、昨年には初めて、犬も学習したことを寝ているあいだに記憶として定着させている可能性があることが科学的に示されました。
また、人では興奮性の神経伝達物質が放出されると記憶の固定を促し、感情的な出来事を忘れにくくなることが報告されています。これについては人以外の霊長類とげっ歯類でも確認されていますが、犬においては未知でした。
そこで、英国のリンカーン大学の研究者らは、興奮性のホルモン放出が犬の記憶にも影響を及ぼすかどうかを調べる実験を行いました。