Image by No-longer-here from Pixabay
2023年はみなさんと愛犬にとってどんな年でしたか?
今年は犬曰くにとって「犬曰くアカデミー」初開講という記念すべき年となりました。ウェビナーには50名を超えるさまざまなバックグラウンドを持つ愛犬家の方々が参加。現在第二期アカデミーが進行中です。犬に関するあらゆるジャンルについてより実践的かつ学術的な知見に基づいた情報を提供したいという私たちの情熱に皆さんが共感し支えてくださっていること、本当に感謝をしています。おかげでたくさんの記事を発信する機会をいただくことができました。
今年を振り返るべく、恒例、2023年に発表された記事のベスト5を紹介します。
第1位 アメリカから、病気リスクを回避するための犬種別不妊化手術適齢期ガイドラインに5犬種追加される
3年前にアメリカで出された犬種別不妊化手術適齢期ガイドラインの改訂版が、あらたに5犬種追加された形で発表されました。家庭犬の不妊化手術。みなさんにとって興味をそそるサブジェクトだと思います。犬曰くアカデミーで扱ったお題の中でももっとも関心の高いトピックスでした。
不妊化手術は、責任ある飼い主としてすべきことのひとつだと考えられています。数々の愛護団体では手術を譲渡の条件にしたり、手術することを推奨したりしています。さて、このトレンドはアメリカから日本にやってきたものですが、今や研究が進み、以前とは少し違った見解が獣医学研究者の間で広がりつつあるのですね。たとえば不妊化手術は、股関節の病気やがんの発症に影響しているとも言われています。
アメリカの獣医師らは犬種によって病気のリスクを少しでも少なくするための手術適齢期というものがあるという風に考えるようになっています。そこで犬種別のガイドラインが編み出されました。今回の改訂版をこちらからチェックしてみてください。
第2位 「犬のニーズに応える」と「犬を構う」の違い 〜 あなたの犬、しらけていませんか?その理由は… その2
無気力で飼い主にまったく関心をもたない「しらけた犬」。そんな犬に出会ったことはありませんか?この記事は「あなたの犬、しらけていませんか?その理由は… 科学的エビデンスから探る その1」の第2話目となります。この回ではそんな犬を作ってしまう飼い主の養育スタイルを特定し、さらにはどのような「愛着スタイル」を犬が飼い主に対して抱いているのかを分析しています。その中で「犬を構う」と「犬のニーズに応えている」の微妙な違いを述べてみました。
ケージや車の中で犬に待機してもらいたいものの、吠えてしまいどうも独りで待たせることが難しい…。どうやって治したらいい?こんなとき、パッシブトレーニングの基礎を応用してトレーニングをしてみるのはいかがでしょう。その手順とコツについて紹介しました。
犬の散歩に見るあなたの性格診断テスト、というものがあるとすればこんな感じではないでしょうか。まず
「あなたは犬によく話しかける?」
さて、これにイエスと答えた人はどういう性格を持っているのでしょう?!
実はこんなことをマジメに調査した学術研究があります。オーストラリアからのレポート。あなたはどんな性格か、こちらでチェック!
第5位 クンクン鳴きをやめさせる 〜ガンドッグの世界から学ぶ家庭犬しつけ哲学
ガンドッグの世界では超御法度である「クン鳴き」をする犬。競技会中に少しでも「ク〜ン」と鼻を鳴らそうものなら、即失格となります。一見とても厳しいルールに聞こえますが、家庭犬としてメンタルバランスが取れた犬になるためのエッセンスが実はここに詰まっているのですね。
なぜ?これは犬の感情をどのように「コントロールし、ストレスのないものにしていくのか」にかかわってくることだからなのです。みなさんもガンドッグの世界から家庭犬のしつけ哲学を学んでみませんか?
**********
今年の記事ベスト5はいかがでしたでしょうか?ベスト5記事に限らず、最新記事にくわえ、犬曰くにあるおよそ1000本のアーカイブをいつでも存分に堪能し、楽しんでいただければ幸いです。
ちなみに去年、一昨年の年間ベスト記事はこちらからどうぞ!
来年もこれまで以上にパワーアップした記事を発信すべく頑張ってまいります。来年はちょっとした企画も考えているところですので乞うご期待!
それでは皆さま、愛犬とともに元気に良いお年をお迎えください。
藤田りか子・尾形聡子