犬曰く2022年、もっともよく読まれた記事ピックアップ


[photo by Jamie Streeton Unsplash]

今年も犬曰くを応援してくださりありがとうございました。犬に関するあらゆるジャンルについてより実践的かつ学術的な知見に基づいた情報を提供したいという私たちの情熱に皆さんが共感し支えてくださっていること、本当に感謝をしています。おかげでたくさんの記事を発信する機会をいただくことができました。

そして今年は大規模なサイト改善を行うことができました。まだまだご不便をかけてしまう部分もあると思いますが、これからもより使いやすく読みやすいサイトになるよう、改善を重ねて行きたいと思っております。

それでは今年1年を振り返るべく、今回は2022年に発表された記事の中でもっとも人気の高かったものを紹介したいと思います。

第1位  犬の幸せを真剣に考えている方々、どうぞ怒らないで読んでね

犬の幸せを真剣に考えている方々、どうぞ怒らないで読んでね
文:北條美紀 以前、「飼い主が飼い主を叩く心理」に登場した「正義中毒」。2020年に出版された脳科学者、中野信子さんの『人は、なぜ他人を許せない…【続きを読む】

愛犬に幸せであってほしいと願うのは飼い主としてしごく真っ当なこと。純粋にそう願っているだけのはずなのに、なぜかイライラが生じてしまう…なんていうことはありませんか?「犬の幸せを真剣に考えている方々の言葉の端々に、かなりの確率で潜在的な憤りを感じることがある」と臨床心理士の北條美紀先生。

最初は犬の幸せを真剣に願っていただけなのに、自分の正しさや相手の間違いが心から離れなかったり、何やら憤っているように感じる、そのような状態になる原因に「内集団バイアス」が考えられるといいます。犬の幸せを願う飼い主の皆さん、北條先生の考察をぜひご一読あれ!

第2位  ノルウェーのブルドッグ&キャバリア繁殖違法の判決、北欧からの反応とその実情

ノルウェーのブルドッグ&キャバリア繁殖違法の判決、北欧からの反応とその実情
文と写真:藤田りか子 フレンチ・ブルドッグやパグといった短頭犬種は日本を含め世界的に人気だ。と同時に、彼らの異常な体の作り(頭部の作り)に由来する不健全…【続きを読む】

今年の2月、ノルウェーでブルドッグとキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの繁殖を違法とする判決が出されました。日本でもあちこちでニュースとして取り上げられたこの判決を読んで、こんなによく知られた犬種が繁殖禁止になるとは、いったい誰が想像したことでしょうか。

この判決を北欧の犬の関係者およびケネルクラブはどう考えているのでしょう?北欧において、これは単なる「純血犬種反対派の勝利」と捉えられているわけではありません。その問題の背景にはいったい何があるのでしょうか。

第3位  ビビり犬のための「人は怖くないよ」トレーニング

ビビり犬のための「人は怖くないよ」トレーニング
文と写真と動画:藤田りか子 前回からの続編。怖がり若犬、ラブラドール・レトリーバーのミミチャンのトレーニングは今も続いている。完全に怖がり行動が治ったと…【続きを読む】

藤田りか子さんの愛犬、ラブラドール・レトリーバーのミミチャンには人を怖がる行動がみられました。脱・他人が嫌いを目標に、コツコツとトレーニングを重ねてきた藤田さん。いったいどのようなトレーニングをしてきたのでしょうか。そして、どんなことを大事だと考えていたのでしょうか。愛犬に人を怖がる様子がみられるならば必読です!ミミチャンの変化が明らかにみられる動画とともにこちらをどうぞ。

ちなみにこの記事は、以下のパピー時代のトレーニング記事の続編です。

人を怖がるパピーのためのトレーニング
文と写真と動画:藤田りか子 今回はビビりの犬をトレーニングするためのスウェーデンでの教室の様子を紹介しよう。動画でその様子を撮影したのでトレーナーの…【続きを読む】

第4位  力の弱い小型犬も要注意!リードの引っ張りは犬の福祉低下につながりかねません

力の弱い小型犬も要注意!リードの引っ張りは犬の福祉低下につながりかねません
文:尾形聡子 散歩に欠かせない道具といえば犬に装着する首輪やハーネス、そして犬と飼い主とを繋ぐリード。今の時代、これらなくして愛犬との散歩をするこ…【続きを読む】

犬と人との共生社会において、毎日の散歩は欠かせません。散歩に欠かせない道具といえば犬に装着する首輪やハーネス、そして犬と飼い主とを繋ぐリード。そしてリードに付き物な問題が引っ張りです。リードを引っ張れば犬に直接的な影響を及ぼすだけでなく、実は多方面によくない状態が生ずる恐れがあるのです。犬と飼い主の間の愛着関係にもヒビがはいってしまう可能性も!?

愛犬にも人にも使いやすく、体に優しいものを選んでいるだけではカバーできない問題があることを知っておきましょう。

第5位 メス犬の不妊化手術、年齢ではなく思春期を軸に行動への影響を調査

メス犬の不妊化手術、年齢ではなく思春期を軸に行動への影響を調査
文:尾形聡子 犬の不妊化手術は日本では一般的に行われている外科的な処置です。手術に伴うメリットとして、生殖器系の病気のリスクを減らす、行動上の問題…【続きを読む】
犬の不妊化手術はするべきかどうか。するならばいつがいいのか。犬の不妊化手術にはメリットがある一方でデメリットもあるため、その決断に迷う方も多いことと思います。健康への影響については犬種によっても違いがあることが多くの研究で示されています。さらに、行動にも影響を及ぼすことがわかってきていますが、これまでのような手術時年齢の比較ではなく、思春期の時期を軸に調べた研究が発表されました。手術の時期が思春期前か思春期後かで、はたして行動に違いはあらわれるものなのでしょうか?

**********

今年の記事ベスト5はいかがでしたか?皆さんの記憶に残る記事はありましたでしょうか。ベスト記事に限らず、年末年始のお時間のあるときに、ぜひ犬曰くの記事を遡って読んでいただければ嬉しいです。カテゴリーやタグ、検索窓からの検索などを使って、気になる記事を探していただければ幸いです。

来年も犬に関するアレコレを犬曰くならではの切り口・視点で発信してまいります。今後とも犬曰くのご愛読をよろしくお願い申し上げます!

それでは愛犬とともに、良いお年をお迎えください。

藤田りか子・尾形聡子