文と写真と動画:藤田りか子

フーパーズについては、犬曰くでも何度かスポーツそのものの生い立ちや北欧のルールなどを紹介してきた。そして、このスポーツ、相変わらずスウェーデンで大成長中。とはいえ、地方差もあって、ある地域では爆発的にフーパーズ人口が増えているものの、私が住んでいるところなど、ほぼ誰もやっていない状態がしばらく続いていた。それでも、初のフーパーズフィールドが地元のドッグクラブに今年から登場。
「こんな地方にもとうとうフーパーズが!」
と、その人気の波が全国規模で押し寄せられていることの証ともなった。おまけにそこで初のフーパーズ教室も開催された。さっそくフーパーズ初心者の私とシャチとで受講したのはいうまでもない。
シャチにフーパーズを学ばせたかったのは、もっとドッグスポーツに対して積極的な態度を持って欲しかったからだ。彼女とはご存知の通りガンドッグのトレーニングをしている。だが、どうも集中がすぐ切れてしまい、トレーニングを心から楽しめていないようなのだ。これは強い作業意欲と労働倫理があるアシカやミミチャンとは大いに異なるところで、ハンドラーの私としてはなかなかチャレンジングな犬でもある。
だからフーパーズをやりながら、「私と協調して何かをするのは楽しいことなんだ」と学んでほしいと思ったのだ。ガンドッグのトレーニングは、フーパーズに比べて犬に求める細かなことが多く、すぐに走って報酬!とはいかない場合も多々ある。そのため、シャチのように集中が長く続かない犬にとっては、トレーニングが時に「退屈」なものになってしまう。
フーパーズは同時に、ガンドッグをやっている私にとってはとても理想的なスポーツでもある。遠隔操作で犬を動かさなければならないので、犬はハンドラーが側におらずとも、私に対して聞く耳を絶えず持たなければならない。ここは「協調関係」が問われる部分で、ガンドッグの遠隔操作とまったく同じである。
そして今回、教室を受講して感じたのは、フーパーズ・トレーニングのありとあらゆるところに、犬との協調関係を育むための小さな脳トレがたくさん散りばめられている、ということ。だから、フーパーズをスポーツとしてやるつもりもない人も、犬の楽しいアクティビティのひとつとして、ぜひ、このシリーズを読み進めて欲しいと思うのだ。もちろんシニア犬にもピッタリである。

