飼い主の性格が関係?犬の攻撃性

文:尾形聡子


[photo by Sasha the Okay Photographer]

飼い主にとって悩ましい問題のひとつ、犬の攻撃性。攻撃性の強い犬は人やほかの犬に危害を及ぼす可能性が高いため、犬と飼い主の日々の暮らしの質を低下させる恐れがあります。そしてそのような状態で毎日を送れば、犬と人との絆の状態にも悪影響を及ぼしかねません。

犬の攻撃性に関係してくる要因には、生まれ持った気質や社会化期の育成環境、過去のトラウマ、今の生活状況など、内的な要因と外的な要因とがあります。それらの影響を受けて形成される心理的な特徴が、攻撃的な行動をおこす後押しとなる可能性があるのはよく知られていることです。

しかし、攻撃性には犬の性格のみならず、外的要因のひとつとして飼い主の性格もかかわってくる可能性があります。昨今の研究から、犬は飼い主の感情状態に影響を受けるばかりか、飼い主の攻撃的な犬への対処方法によって攻撃行動の制御に差が出てくることなどが示されています。そして、飼い主がつくりだす特定の愛着スタイルが犬の行動に影響を及ぼす可能性があることも示されています。たとえばそのひとつが分離不安です。つまり、犬の攻撃性は必ずしも100%当犬だけの問題ではないことが考えられます。

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スロベニアのリュブリャナ大学の研究者らは、愛着スタイルとして知られる犬と人の感情的な関係性とそれぞれの性格が、犬の攻撃性においてどのように影響をしているかを調べ、

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