歳をとったらイヤなことは聞きません!? 老犬でのポジティビティ・エフェクト

文:尾形聡子


[photo by Pete Markham]

皆さん、まずはこちらの実験動画をご覧あれ!

この実験の犬たちの様子をご覧になり、何を思いましたか?

というわけで、これからこの動画の意味することを説明していきたいと思います。

高齢者に見られるポジティビティ・エフェクトとは?

犬も人も同じように、加齢によって体の機能は衰えていきます。そのひとつが耳の聞こえです。内耳の中には音の振動を電気信号に変えて脳へ伝える役割をする有毛細胞が存在していますが、それが年齢とともに傷ついて壊れていくと、音を感じ取りづらくなっていきます。人の場合、子どものときには聞こえるモスキート音も20歳を過ぎれば聴覚の老化が始まり、高い周波数の音から聞こえなくなっていくものです。また有毛細胞から送られてくる信号刺激を処理する脳そのものも、年齢とともに機能が低下していきます。

人でみられる加齢に伴う脳の機能変化のひとつにポジティビティ・エフェクト(positivity effect)というものがあります。耳が遠くなるのとは別に、

【こちらは有料ブログです。続きを読むには「ログイン」して下さい。会員登録はこちら