雑種犬の不妊化手術、大きくなる犬ほど時期に注意

文:尾形聡子


[photo by F Delventhal]

前回の記事「アメリカから、病気リスクを回避するための犬種別不妊化手術適齢期ガイドライン」に続き、新たに雑種犬を対象とした不妊化手術と特定の病気(関節疾患とがん)との関係性を調べた研究が先日発表されました。

今回の研究もカリフォルニア大学デイビス校のベンジャミン・ハート博士が主導。ハート博士は生後6ヶ月齢までに不妊化手術を行うことが一般的になっているアメリカにおいて、本当にそれで犬の病気発症リスクが回避できるのかどうかを長年に渡って調査してきました。実際にこれまでに、不妊化手術が関節疾患や一部のがんの発症リスクの増加と関係があり、手術をいつするかによっても影響を受けていることが明らかになってきているからです。

前回紹介した研究では、犬種によっても、同犬種でもオスかメスかによっても、手術の時期と病気発症との関係が異なるケースがあることが示されました。では、雑種犬の場合はどうでしょうか。たとえば2013年に発表された研究では、アメリカのThe Veterinary Medical Data Baseに登録されている40,000頭以上もの犬の死亡原因を調査し、不妊化手術を行った犬は

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