文と写真:藤田りか子

オオカミ好き博士に出会う
「難しいのは、この山の牧畜主たちを教育することなんだ。犬については問題ない。犬はやること、わかっているからね」
ポーランド南部を走るポーランド・カルパチア山脈にてフィールドワークを中心とした野生動物研究を行うスメタナ・ヴォイチェックさんは、筋金入りのオオカミ好き博士だ。1998年以来何年もかけて彼は羊を捕食するオオカミに対して番をする犬を牧畜家に導入するプロジェクトに情熱を注いできた。番犬がいれば、オオカミは牧畜に近づきたがらなくなる。それで捕食被害はぐんと減る。保護すべきオオカミを害獣駆除という名の元に殺す必要がなくなる。
「カルパチア山系でも西部のタトラ山脈には、牧畜が古くからあってね、そこでは昔から大きな白い犬を飼って、


