高齢犬の歩くスピードと認知症の関係

文:尾形聡子


[photo from Adobe Stock]

犬も人と同様に、年齢を重ねるごとに認知機能が低下していきます。かつての犬は、認知機能が低下し、それが行動の変化としてあらわれてくる前に亡くなるケースが多かったものの、獣医療や生活環境の向上、そして飼い主の犬の健康維持への意識の高まりにより犬の寿命は長くなり、高齢犬においては認知機能障害の症状が出てくることも珍しくなくなってきました。

どんなに気をつけていても、どんなに健康に過ごしていても、老化は避けることができません。いずれ訪れる愛犬の老化をしっかりと受け止めるためにも、犬も認知機能が低下するということは飼い主として知っておくべきことのひとつです。ヤマザキ動物看護大学の2021年の研究によれば、高齢性認知機能不全症候群(cognitive dysfunction syndrome)について言葉も症状も知っている飼い主は高齢犬の飼い主では高いものの、飼い主の誰もが知っていたわけではありませんでした。

近年「高齢犬症候群(Canine geriatric syndrome)」という、加齢に関連した体の機能や代謝の変化などを広く含めた概念が

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