ピレネーにはボサ毛の牧羊犬がいっぱい! 〜ピレネー山脈を馬に乗って犬探訪 最終回

文と写真:藤田りか子


山中の村で出会った犬。多くは放し飼いにされていた。そしてこのような牧羊犬タイプのボサ毛の犬がなんと多かったことだろう。

険しい岩場を越えて山を降りると、とつぜん村は現れる。丸くすりへった石畳の細い道を行くと、踊り場程度のスクエアにぶつかる。山からの雪解け水が流れてくる水のみ場があり、たった今まで我々を乗せて険しい岩場を越してきた馬達は、早速渇きを癒す。口をほとんどへの字に曲げて「ゴクゴク」と、喉を鳴らしてうまそうに飲む。

そこに羊飼いが10頭の剛毛コートの牧羊犬をひきつれて、別の細道から現れる。

「いったいどこからやってきたのだろう?」

青い空に教会の鐘が響いた。ピレネーにいると、こんなおとぎ話のようなシーンにしょっちゅう出くわすことができる。我々のトレイルグループ、8頭の馬がカツカツと蹄の音を響かせながら、石の家の裏側に入る。通りぬけるとすでに空き地が広がり、林に入るけもの道も見える。ガイドに従い列になって一隊はその細い道を登って行く。まもなく急峻な岩肌が現れ、再び空と接する山に戻される。

山を登り山を降り、村に入っては、また次の山に登り… こんな旅を続けた末、四日目ともなるとさすがに私の相棒は疲れの表情を見せ始めた。「ワタシはへっちゃら」と言ったら「あんたは日ごろ、犬を散歩しているから体力があるのよ」と言い訳をするようになった。彼女、そろそろ音をあげたい頃なのだろう。そう乗馬ツアーは

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