文:五十嵐廣幸
photo:Warrnambool City Council
私はオーストラリアで映画やテレビドラマの撮影を生業にしている。毛むくじゃらのマイクをつけた長い棒を携え、役者のセリフを録っている人を見たことがないだろうか。あれが私の仕事である。今回は、日本とオーストラリアでの仕事経験から感じた、日豪メディアにおける動物倫理の違いについて記してみたい。
動物倫理(Animal ethics)とは、野生動物に限らず、豚や鶏などの畜産動物、実験動物などすべての生きものに対して、人間が誠実かつ道徳的に接するかを問うものである。
オーストラリアの映画制作における動物の扱い方
映画「Oddball」は私が録音を担当した映画の一つだ。