お呼ばれ犬への道 (2)

文と写真:アルシャー京子

前回のおさらい:「欲求が溜まると小さな刺激で大きな反応を引き起こす」と言う話。

「愛犬を落ち着かせたいならばまず充分な運動を与えよ」

これはかのカリスマドッグトレーナー、シーザー・ミラン氏をはじめ、多くのドッグトレーナー達が呼びかけていること。「動きたい欲求」を抱えたままの犬にただ「落ち着け!」「静かにしろ!」なんてのはそもそも無理難題というものなのだ。

若い犬なら「運動の欲求タンク」に注がれる水のスピードも著しく速い。これを遅らせることが出来るのは唯一「加齢」のみである。

リードに繋いでただてくてく歩くのは「散歩」であるけれど、犬にとっては「運動」ではない。運動とは四肢を柔軟に動かして全身を弾ませ、心拍数を上げて行うものであり、景色を見ながらボーっと歩くものとは違う。飼い主にとってはそれは運動なのかもしれないが、犬にとっての「運動」とはずばりジョギングやボール投げあるいは他の犬との追いかけっこなどの事を言う。これがなければいくら外に出掛けたところで犬は疲労感など感じない。

さて、運動をしてタンクが空になった犬への次なるステップは...

鉄則2: 慣れないうちは犬を常に傍に置き、癖をつけよう

友人・知人宅の訪問に慣れていない犬は周辺環境に興味を持ちうろつく。軽く一回り偵察させるのもいいが、「ここは訪問先だから私の傍にいるように」と教えるつもりでリードを付け、傍らに伏せさせる癖をつけよう。もし犬が途中で立ち上がるならば、もちろんその都度「伏せ」のコマンドを与えよう。

ここで訪問前の「充分な運動」が効いてくる。

状況に慣れ、「お待ちモード」に入ると分かると軽い眠りにつく。そうだ、いつまでも番を張る必要なんてないのだ。

もっとも飼い主と犬の関係が理想的である場合、他所のお宅へ行っても犬は勝手にうろつくことはせず、リードをつけずとも犬は飼い主の傍から離れない。犬は飼い主の後ろあるいは椅子の下で飼い主の動きを耳ざとく観察して待っているのだ。

慣れるまで薄手のマットや敷布を持ってゆき、そこに伏せるように癖をつけるのもいいだろう。

もちろん好奇心旺盛の犬はただじっと待っているなんて退屈で仕方がない。そんなときに役立つのが...

鉄則3: 静かに「お待ち」できるようガムなどを持参する

ガムを噛むという行為が直接その場でのご褒美につながる。

何かに反応して吠えたり駆け出したりしたときには、すぐに呼び戻し、飼い主に注目させ伏せをしてから褒めるのも大事。望ましい行為を犬が行うまで褒美は与えてはいけないので、ここでは飼い主の一環性が試されるともいえる。例え話に夢中になっても始めのうちは愛犬の行動に常に意識を向け、望ましい行動と望ましくない行動の両方にコメントをつけることで犬に身の振りを覚えさせよう。

[Photo from CameraChronicles]

充分な運動を与えられている犬は聞き分けがいいので、残るステップでの苦労は少ないはず。もしも後半のステップでてこずっているのならばもう一度基本に返って、愛犬が本当に必要とする充分量の運動を与えることからやり直してみるといいだろう。

(本記事はdog actuallyにて2008年12月12日に初出したものをそのまま公開しています)

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