倫理のための猟犬、そしてブラッドトラッキング

文と写真:藤田りか子

アシカ、ブラッドトラッキングのトレーニング。トラックのゴールにはシカの脚が。

少し前のことになるのだが、アシカにブラッドトラッキングというスポーツを教えた。スウェーデンではもっとも一般的なドッグスポーツの一つで、犬を飼っていればだれもが一度はそのトレーニングを経験する。ブラッドトラッキングとは、文字通り「血を追う」こと。狩猟の際に獲物を銃で仕留めきれず、手負いにして逃してしまう時がある。その逃げてしまった獲物を探し出す犬がいるのだ。獲物が残した足跡と血痕を嗅覚で辿りそして位置をつきとめる。それゆえにブラッドトラッキングと呼ばれる。

傷ついた動物はどこか安全な場所で休もうと、たいていその場から逃げ去る。ただし狩猟をする人が手負いにしたまま獲物を放置するのは、スウェーデンの狩猟法では固く禁止されている。

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