文:尾形聡子
外界からの刺激を感じるとき、人は視覚に頼りがちのため、ついつい愛犬にも同じようにものが見えていると思ってしまいうものです。一般に、犬は色が分からないとか人よりも視力が悪いなどといわれることが多いですが、人と犬とではそれぞれものの見え方が異なります。先日の『犬の見る世界に鮮やかな赤や緑は存在していない』では犬の見る世界の色についてお伝えしましたが、今回は、犬はこれまでに人が想定していたよりも視力がいい可能性があるという報告について紹介したいと思います。
人と犬の眼球は、大まかな構造は似ているものの細かな部分が異なるため、ピントを合わせるスピードや光に対する感受性などが異なり、見え方に違いが生じています。違いのひとつに、犬は