文:藤田りか子

[Photo by Ayla Verschueren]
犬の管理として、クレートを使うか、使わないべきか、という賛否両論説は相変わらず犬世界で熱く討議されているものだ。たとえばこんな感じ。
Aさん:うちの犬たち、クレート大好きなんだけどな。普段でも自分から入って寝てるし
Bさん:「自分から入る」ことと、「閉じ込められる」って同じではないよね
Cさん:まあでも、車で移動するときとか病院で入院するときとか、クレートにしばらくいる、が必要な場面は普通にある
Dさん:私は正直、クレート文化ってかなり不自然だと思ってる
Aさん:でも競技会とかドッグショーの現場だとクレートなしは無理だよ。待機管理どうすんの
Bさん:私はクレートそのものは否定してるわけじゃないんだよね。でも「必要な管理」と、「管理しやすいから」の区別が曖昧になってくるのはちょっと危険かなとも
Aさん:誤飲誤食する犬とか、分離不安ある犬は現実問題としてクレートに閉じ込めていないと、危険
Bさん:分離不安だから閉じ込めるっていうのも、なんとういうか…
Dさん:犬は「クレート必須!」みたいになると、違和感ある
Cさん:かといって、「クレート使う=虐待」っていうふうに極論になってもいけない
Aさん:飛行機とか災害避難とか、慣れてた方がいい場面は絶対あるよ
Bさん:輸送ならしょうがないけれど、長時間閉じ込めるというのは、どんなもんだろう?
Dさん:人間って、「安全のため」と言いながら、どんどん拡大解釈するからねぇ
このように、クレートは、犬の安全管理にもなるけれど、ややもすれば、人にとって便利な「管理ツール」にもなり得る。いずれにしてもウェルフェアに関わる問題だ。そして、そもそも実際のところ、当の犬たちはクレートをどう経験しているのだろうか。「安心」?それとも「仕方ないからいる」?そこで、本記事では、犬のクレート使用とウェルフェアに関する研究を

