パピーの「ストレス予防接種」、早期エンリッチメントの効果

文と写真と動画:藤田りか子


7週齢のコイケルホンディエの子犬たち。ブリーダーのパピールームには、エンリッチメントの物品があちこちに!

ブリーダーから計画的にパピーを迎える人にとって、譲渡の8週齢になるまで子犬がどのようにブリーダー宅で過ごすことになるのか、とても気になるところだろう。そのブリーダーはどれぐらい子犬の環境トレーニングや社会化トレーニングを行っているのか….?なにしろ、約3~12週齢は、「子犬の社会化期間」と呼ばれ、この間に何を経験するかによって、後々の行動がかなり決定づけられる。ヒトの時間スパンで考えると10週間はあまりにも短すぎて、まぁ、それぐらい、と軽く考えがちだ。犬の時間スパンにおいてすら、その寿命は12年ぐらいしかないにもかかわらず、10週間という期間はやはりたいしたものにも思えない。が、手ぬかるなかれ、これがとてもとても重要な時期なのだ。その意味でもパピーミルなどで絶対に子犬を求めるべきではないのである。

幼少期のエンリッチメントとストレスコーピング

人の乳児やラットを対象にした研究によると、幼少期自体の環境エンリッチメントが、

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