文:藤田りか子
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最近ではどこの家庭犬しつけ教室にいっても「犬を褒めてしつけましょう」という言葉を、まるで「キャッチフレーズ」のように聞くものだ。とはいえ、しばらくして参加している子犬の飼い主は
「こんなに悪戯ばかりするのに、どうして褒めるだけでしつけられるのかしら?」
とインストラクターの言うことがだんだん信じられなくなる。
「この先生はだめだわ」
と別のインストラクターをあたってみる。でも、いや、これもだめだ、とさらに別のインストラクター、と、そのうちありとあらゆるしつけ教室の渡り歩きを始め..。ついには「インストラクター・ジプシー」となり、途方に暮れてしまう飼い主さん。最悪なのは、そうこうしているうちに子犬はどんどん成長、すでに若犬となり、思春期の真っ只中。一旦ついた好ましくない行動は、この頃までにすでに習慣化しており、どのインストラクターも治せないという状況だ。真面目な初心者飼い主さんほど罪悪感に苛まれる、というよくあるシナリオではないかと思う。
最初の犬では確かに失敗したかもしれない。が、次の犬を飼う頃ならだいぶ犬を見る目も養われているはず。その時に備えて「子犬はこう考える!」を理解しながら、好ましくない行動が出る前になんとか対処する、を学んでみるのはいかがだろう?どのインストラクターも