文と写真:藤田りか子
外国人は日本犬をどう考えているのか、前回からの続きだ。お話を伺ったのは、柴との付き合い歴30年のベテランブリーダーであるスウェーデン人のヘレナ・スコッグルンドさんだ。
柴と付き合うためのコツは、という質問にヘレナさんは
「こちらも辛抱強く!」
と即座に答えてくれた。だが辛抱強く柴に迫るというのは効果ある方法なのだろうか。かえって犬を飽きさせるんじゃないのか?とも思ったが、これについてヘレナさんは
「それがね、他の犬種と付き合うのならそうともいえるでしょう。でも柴はメンタルが強いから決してへこたれない。うちでは、柴が折れるかわたしが折れるか、の我慢大会をいつもやっている感じです。暴力とか強制を行使しない限りは、我慢大会によって柴からの信頼を落としたりはしないですよ」
とも。辛抱強く、は言うが易し行うが難し。日常でどうそれを実行しているのか。その具体例をヘレナさんはまだが自分が教えたことがない「トリック」をトレーニングすることで見せてくれた。柴が見せる反応にヘレナさんはどう「辛抱強く」取り組んでいるのか、を写真で解説したい。ヘレナさんの犬との間の取り方もぜひ見てほしい。