文:尾形聡子
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新たに犬を迎えようとするとき、たいていオスにしようかメスにしようかと迷うものです。犬も人と同様に、オスの方が体がガッチリして大きくなるものですが、迷うところは体つきの違いだけではないはず。性別により性格の違いが多少なりともあると感じている方も多いのではないでしょうか。たとえば、オスの方が縄張り意識が強く、マーキングをたくさんするというようなことは、言わずと知れた事実です。
犬に限らず動物は、繁殖を成功させるために生物学的な性差があります。生殖器の構造や体格、ホルモンバランスの違いのほかに、行動あるいは気質という点でも違いが見られます。もちろん個体差や犬種の行動特性、育ち方によって生じる違いなどもありますが、これまでの研究で犬の性格や行動に性差があることが示されています。
たとえば、オスよりもメスの方が人により