文:尾形聡子
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犬の持つ認知機能についての研究が進められている昨今、犬は相手の手助けをしたり真新しい問題を解決したり、物体やサイズを区別するなど、高度な行動を取れることが示されています。かつては人だけに備わっていると考えられていたこのような行動がさまざまな動物種において確認され始めており、特に新しい問題を解決する能力(初めて見た装置の中から餌を取り出すなど)が備わっているかどうかについての研究は盛んに行われています。
問題解決と並んで研究対象になっているのが、動物の創造性です。クリエイティビティとも言われる創造性は新しいアイデアを創出する能力と定義され、大きく次の3つの要素で構成されています。
①流暢性(fluency):ユニークなアイデアを数多く生み出す能力
②柔軟性(flexibility):アプローチを切り替える能力
③独創性(originality):そのアイデアに新奇性や斬新性があるかどうか
皆さんも感じていることと思いますが、創造性には個人差があり、3つすべての要素を同等に備えているわけではありません。
実は創造性を人以外の動物が持つかどうかについての研究は