文と写真:五十嵐廣幸

私の愛犬アリーはボーダー・コリーミックスの保護犬だ。当時日課のようにチェックしていた里親募集のwebサイトで彼女を見つけた。
「今から会いに行ったら、この子と遊ぶことはできますか?」
そう電話で問い合わせ、そのまま300キロ先の海辺にあるRSPCA(オーストラリアの動物保護団体)の施設に向かった。
この頃私はwebサイトだけの閲覧だけでなく、近所にある数カ所のシェルターを巡って自分に合う犬を探していた。ブリーダーにも話を聞くことがあった。しかしシェルターめぐりをしているうちに、これから生まれてくる子犬を待つよりも、保護犬の里親になる方が私には合っているように思えた。
アリーとの生活がはじまり気がついた「20センチ」
アリーはヒールポジション(犬が飼い主の左脚にピッタリとつくこと)が苦手な犬だった。彼女を迎え入れて、私はすぐに地元のドッグクラブに通い始めた。そこで基本トレーニングの一つ、ヒールポジションにつかせる、を練習した。しかし彼女は私の左脚から必ず20センチ以上は開けて座ってしまうのだ。左脚にぴったりと寄り添えないがために、クラブの進級試験では不合格となった。
だがそんなことを私は全く気にしなかった。目標は進級することだけではないからだ。
「この20センチをどうやったら縮められるだろうか?これは彼女との絆を強くできるチャンスではないか?」
そう思った。
ヒールポジションにちゃんとつくことができなければ、できるまで時間をかければいいだけだ。そしてまずは「何故つかないか?」をじっくり考える必要があった。クラブで


