文:尾形聡子
[photo by Michael Coghlan]
オス犬のオシッコ姿勢といえば?
誰もが片脚を上げて揚々と放尿している姿を思い浮かべるものです。実際に街中でみるだけでなく、片脚を上げてオス犬が電柱にオシッコをしている姿は、漫画やアニメの中でもよく描かれているシーンです。
しかし皆さんもご存知のように、オス犬が片脚を上げてオシッコをするのは生まれてすぐにというわけではありません。子犬のうちはオス犬も脚を上げずにオシッコをします。つまり、オス犬は成長と共に片脚を上げてオシッコをする割合が高くなっていくものなのですが、それはいわゆる「マーキング」で、犬が本能的にとる行動のひとつです。マーキングをすることで自分の足跡をその場所に残し、ほかの犬とコミュニケーションをはかっています。片脚を上げなくともメス犬も「マーキング」のオシッコをするのですが、脚を上げる動作はせず、回数も圧倒的に少ないため、オスにマーキングの印象を強く抱くものです。
数年前、アメリカのコーネル大学の研究者が、小さなオス犬ほど体の割合的に高い位置にマーキングをしているという研究結果を発表したという記事を目にした方もいることでしょう。このような研究もあれば、人でいうところの右利き、左利きの研究を犬や猫で行っている人もいて、