水場の「持ってこ〜い」遊び、控えるべき?

文と写真:藤田りか子

夏真っ盛り!この季節、愛犬を連れて浜辺に川辺に行ったりと、水遊びが多くなる。そして水場に来れば、犬に頼まれもしないのに、早速水に向かって何かを投げたがるのが人の性。そして投げられれば水に入らずにはいられないのが犬の性。

さて、物を投げては取らせるという遊び、トレーナーによっては良し、ということで大いに奨励する人もいれば、「ストレスを生みやすい」とややネガティブな人もいたり。飼い主としては一体どっちを信じたらいいのだろう?個人的な意見としては、まずその犬の個性、何を犬にさせたいのか、愛犬がどんな行動を身につけてしまっているか、によるのではないか、と思う。ここにケースバイケースでモッテコイ遊びの是非について分析をしてみよう!

ケース1
遊びになかなか乗ってこないシャイな犬を飼っている

犬と遊ぶことは、飼い主との関係作りという面でも大切だ。しかしいくら誘ってみても、なかなか遊びに乗ってこない犬もいる。ならば水場におもちゃを投げるのも一案。これで物品欲に目覚めてくれるかもしれない。プカプカ浮いているものに対して多くの犬は非常に好奇心を抱くものだ(水泳ができない犬の場合、おもちゃを使いながら水に慣らしていくのもテだ)。

ケース2
投げろ、投げろ、とギャンギャン鳴く犬を飼っている

子犬におもちゃを投げると、ヨタヨタとしながらも勢いよく走って行き、そしてくわえてこちらに戻ってくる。この様子がかわいくて、何度も何度も投げては取らす遊びを行ってしまう飼い主も多いはずだ。ただし、その結果、というか成長後….浜辺に来るやいなや「投げろ!投げろ!」とワンワンと連呼を始める犬になってしまうことも。これを黙らせる唯一の策は、投げること。でもそれでは延々と投げること以外オプションがなくなってしまう!
この問題に対する対処法は、全く何も投げないことに徹底する、いくら要求を受けてもだ。浜辺についたら犬をどこかにつなぐなどして「何も楽しいことが起こらない…」ということを学習してもらう他はないだろう。ところでこうして強制的につないでおくことで、時に犬はスイッチをオフにして静かにする、ということを覚えてくれるものだ。

ケース3
物品持来を伴うドッグスポーツを目指している場合

私の意見だが、トレーニングをしている時以外はモッテコイ遊びをあまりやり過ぎないほうがいい、ということ。というのも、いい加減に物品を持ってくる癖を犬につけてしまうからだ(くちゃくちゃ噛みながら持ってくる、きちんとハンドラーのところまで持ってこない、途中で物品を口から離してしまう)。そして何よりも怖いのは、モッテコイの繰り返しの度が過ぎて、犬が物品持来に飽きてしまうこと。あるいは、繰り返しをやりすぎることで、血中へのアドレナリン放出が延々と続き、超ハイパードッグに陥るリスクも考慮に入れられたい。

もちろん犬の個性にもよるが、犬がちょっとでもいい加減なパフォーマンスを見せたら、さっさと遊びを中断することだ。あるいは、遊びで「モッテコイ!」を行うときは、トレーニングの時とは全く異なる物品を使うのもいいかもしれない。私とラッコのケースだが、木の棒で遊ぶときは「いい加減でいいよ」というルールを犬に学習してもらった。その代わりダミーを使うときは、くちゃくちゃさせないできちんと手まで持ってくること、を徹底させた。

さて、以上のどのケースにも当てはまらない人とその愛犬、というのもいるだろう。その場合は、常識を使って考えてみるのが一番かもしれない。つまり、何でもやり過ぎは禁物なのだ…。

(本記事はdog actuallyにて2016年8月3日に初出したものを一部修正して公開しています)