犬を殺すオオカミ – 厳しい野生と現実、北欧から

文:藤田りか子

北欧のスカンディナビア半島にはおよそ380頭のオオカミが生息する。[Photo by Richard Martin]

スウェーデンのオオカミは害獣として駆除され1960年代に一度絶滅をしている。しかし80年代にロシアからフィンランドを通って入ってきたオオカミが徐々に増え、手厚い保護の末に数は回復。現在推定生息数300頭。事態は喜ぶべきなのだが、しかし数が増えれば増えたで、またもや人々から憎まれる対象になりつつある。オオカミは現代でもスウェーデンの社会ではやはり招かれざる客なのだろうか。

知人のレトリーバーがオオカミに…

知人のEさんはいつものように友人たちと犬達を連れて森を散歩した。森ではノーリード。犬たちは飼い主のまわりを走りながら一緒に歩く。しかしその日Eさんのカーリーコーテッド・レトリーバーのビンガは途中でどこかに

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