犬種は犬の行動予測因子として不十分?新しい見解が発表される

文:尾形聡子


ノヴァスコシア・ダック・トーリング・レトリーバー [Photo by Jamie Street on Unsplash]

犬種に対する固定観念のようなものは、犬に興味を持つ人ならばある程度持っているのではないかと思います。たとえば、レトリーバーはどんな犬種?と聞かれたら、レトリーバーという名前にあるように何かを口にくわえて持ってきたり、人とコンタクトを取るのが好きな性格などと言ったりするものです。犬種はどのような仕事に従事するかによって行動が際立たせられ、身体的にも行動的にもそれぞれに特徴を持つように育種されてきました。

しかし一方で、人は固定観念によりバイアスがかかった見方をしてしまうきらいがあります。ピットブルが人を襲ったニュースが出れば「やっぱり闘犬種は危険」となり、ゴールデン・レトリーバーが人を襲えば「ゴールデンが人を襲うなんて」というような印象が抱かれがちだと思います(咬傷事故についての考察は、藤田りか子さんの「赤ちゃんの咬傷事故 – ゴールデンにグレート・デーンは凶暴?」をご覧ください)。犬種による傾向というものこそあれ、そこにまつわる

【こちらは有料記事です】

続きを読むにはして下さい。

ご購読いただくと続きをご覧いただけます。

今すぐ会員登録して続きを読む