パピートレーニング:命を救うシグナル 「ストップ!」の教え方

文と写真と動画:藤田りか子

「あ、今道路渡っちゃダメ!危ないっ!」こんなときあなたならどうする?そう、ストップシグナルが活きるとき!

呼び戻しより効果があるかも?

動いている犬を合図によって「ピタリ」と静止させる。オビディエンス、ドッグダンス、そしてガンドッグなどさまざまなドッグスポーツで試される技である。そして、呼び戻しに次いでこれほど実用的で役立つスキルもない。

車道を挟んだ向こう側の空き地に愛犬が行ってしまったとしよう。犬がちょうどこちらに戻ろうしているそのとき、車が走ってきたら?こんな場合こそストップシグナルが活きる。「ストップ!」と犬に合図をだして、その場に止まってもらう。言わずもがな、これぞ生と死を分けるシグナルとなる。実際にこのシナリオで命拾いをした犬の話を飼い主さんから聞いたことがある。

リードから逃げてしまった犬を捕まえるときも、呼び戻しするよりむしろ成功率は高い。我が愛犬ラッコは決して呼び戻しが得意な犬ではない。それどころか「コイ!」と言うとより遠くに逃げて行くこともある (とほほ)。だが「ストップ!」なら割合うまくこなせる。たとえば玄関のドアからスルっと逃げられてしまったとき、この合図をすかさず出す。と、たいてい彼はすんなりと止まる。止まってくれたところでゆっくりと近づき、トリーツを与えリードをつけて、しばらくそこで遊ぶ(ストップシグナルがあくまでも楽しい思い出になるように)。そうしてから家に連れ戻す。やれやれ、冷や汗ものだ。田舎住まいではあるが敷地の外は林道であり、材木を積んだ大きなトレーラートラックがかなりのスピードで走ってくることもある。ストップシグナルは、ラッコにとっても命に関わる大事な合図だ。

「お手」も「伏せ」どうでもいい、「ストップ」こそ子犬教室における必須科目にすべし

ストップシグナルのトレーニングだなんて、レベルが高そう!と引いてしまう人もいるかもしれない。だが、ステップごとに教えていけば子犬でも簡単に学ぶことができる。「お手」や「伏せ」なんか習わなくてもいい、パピー教室では「呼び戻し」に並んで「ストップ」の技こそ是非必須科目として取り入れて欲しい。パピーだからこそのスポンジのような吸収力のおかげで、成犬より素早く学ぶ。

我が子犬のミミチャンにも早速教えた。ただし母犬のアシカやラッコに教えたときとは少し別の方法を使った。よりパピーにわかりやすい方法を導入したかったからだ。途中、多少の紆余曲折があったものの、諦めずにトレーニングを続けているうちに、ある日突然理解をしてくれるようになった。

なおアシカとラッコにストップシグナルを教えた方法は以下の記事を参考にされたい。

https://inuiwaku.net/?p=27859

https://inuiwaku.net/?p=28373

https://inuiwaku.net/?p=28383

ミミチャンは3ヶ月齢になった時点からトレーニングを開始。5ヶ月齢にして、すなわち2ヶ月で技をマスターした。今ではフリーで走っているミミチャンを止まれの合図で静止させることもできる。下の動画を参照に。ご覧の通り、私の場合ホイッスル(笛)で合図を出す。これは将来のガンドッグ競技に備えているため。ガンドッグ競技に必要な技の多くは日常で使えるものが多い。ただしまずは声符(ストップ!)で教えた。

ホイッスル音が「ピーッ」と鳴る。すると走っていたミミチャンは即座に静止した。ご褒美としてテニスボールを投げた。

トレーニング方法

以下にミミチャンに教えたストップシグナルトレーニングを示そう。

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