どうやって子犬を選んだかというと…

文と写真:藤田りか子

我が愛犬、ラブラドール・レトリーバーのアシカから9頭の子犬が生まれ、そのうち1頭を手元に残した。それが黒いメスのミミチャンだ。なぜ、彼女を選んだのか?パピーテストをやって一番結果がよかった、とかそんな立派な理由ではない。良質な子犬が欲しいとあんなに望んで望んで意気込んでいたにもかかわらず、いざとなるとその決定はかなりいい加減なものだった。目が開き始めた頃、パピーベッドから薄ぼんやりとした瞳をこちらに向けていた子犬がいた。まるで微笑みかけてくれているようで心が惹かれた。これがミミチャンとの出会いであった。

子犬の社会性トレーニングのためにも、5週目になった時点からパピールームに子犬を見たいという人をどんどん招いた。その時のミミチャンはPR大使となった。人が入ってくるとすぐにそばに寄り、よじ登ってそのまま膝の上でまどろんだ。訪問者の誰もが彼女を気に入り「我が家の子犬に」と希望した。もっとも9頭全てのパピーは気質的にはほぼ均一。皆等しく社交性がありそして大胆。作業性も良さげで、口に物をくわえたがるなど物品欲は強かった。

それゆえにどの子を最終的に自分の犬にしたらいいか非常に迷った。いずれの子犬を選んでもスポーツドッグとして遜色なさそうだ。ならば性別と毛色、あとは感情に任せるのがいい。「エイヤッ!」とミミチャンに決定した次第だ。(その時の様子はこのブログにも綴った)。

ただし…。兄弟姉妹がそれぞれの家庭に旅立ち2週間後、彼女が10週齢になったとき。突然

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