どうして君はおうちに来たの?

文:北條美紀

[Photo by Oleg Green]

皆さんが犬を飼った理由は何だったのだろう?そんな疑問が湧いてきて、ちょっと調べてみた。すると、とあるアンケートでは、①とにかく動物が好きだから、②たくさんの家族と暮らしたい、③子どもを育てる感覚、④一緒に遊ぶ友達がほしい、⑤淋しさを紛らわすため…となっていた。想像していたとおり、犬は家族を代表する人間関係の一部として迎えられているようだ。

となると、犬は、世話の必要な子ども、一緒に遊べるきょうだいや友達、孤独を癒してくれるパートナーなど、家族というシステム内での様々な役割を、知らず知らずに引き受けざるを得なくなる。もし、家族システムに変化が起きれば、犬もそれに適応する必要に迫られるからだ。その影響は犬にとって良いときもあれば悪いときもある。(家族システムについてはこちらの記事を参照ください(「犬はカウンセラー泣かせな生き物」~臨床心理士、北條美紀さんインタビュー(2)

ご存じのとおり、家族システムにはライフサイクルがあり、常に変化し続ける有機体である。家族システムの変化と犬との関係を、犬曰くの尾形聡子さんから借りた『どうして?犬を愛するすべての人へ』という絵本を例に見てみたいと思う(あまり楽しい例ではないし、私は、読んで大泣きしてしまった)。

主人公の犬は、子犬のときから仕事を持つ独身男性と暮らし始めた。仕事の忙しい彼だったが、

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