ブリーダー宅での生活環境の違いが与える、子犬の気質への影響

文:尾形聡子

[photo by Monique Gidding] スロバキアの猟犬種、スロバキアン・ラフヘアード・ポインターの母と子たち。

8週齢で子犬を迎える場合、その子犬は社会化期といわれる3週齢~12週齢の前半を生まれた環境の中で、後半は新しい家庭において過ごすことになります。

社会化期後半部分については飼い主となる人がすべてを担います。社会化期の影響がその犬の将来の行動(性格)にいかに影響を及ぼすかは、徐々に周知されつつあるように感じます。社会化が十分にされなかった犬は成長してから不安傾向が強かったり、攻撃性が高くなったりするなど、いわゆる問題行動を起こしやすくなるというのが通説です。さらに経験則だけではなく、科学的にもそのようなことが示されるようになってきています。たとえば社会化期のイベント、パピークラス。そこに参加するかしないかによって成長したときの行動の違いが明らかであることは以前「8週齢規制の陰で忘れられがち?パピークラスの大切さ」でも紹介しました。

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では、前半の社会化期はどうでしょうか。子犬がどのように社会化期を過ごしたかは、どう転んでもその犬の生涯に関わってくるものです。ですから、その前半の育ちがどうであったかを知るのは子犬を迎える際の重要なポイントとなってきます。こちらの社会化担当は将来の飼い主ではなく繁殖を行う人になります。動物愛護法の8週齢規制の問題もあったことから、前半の社会化についても関心を持つ人は間違いなく増えたはずです。大規模商業ブリーダーの出身か、もしくは小規模のホビーブリーダーかによってその生活環境が大きく違うことはもはや多くの人々にとって想像に難くないといってもいいでしょう。

では、どちらがいいの?と聞かれたなら、大規模よりも小規模の方が細やかなケアを受けられているはずだと答えるものでしょうが、小規模ブリーダー出身ならばどんな子犬も社会化がバッチリかというと、

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