自由に生きるバリ島の犬が家庭犬になると、性格にどんな変化が起こるのか?

文:尾形聡子

[photo by Marco Adda]
インドネシアはバリ島に古くから自由に暮す犬、バリ犬。

東南アジアやインド、アフリカなどの町や村には人に飼われることなく自由気ままに暮らす犬たちがいます。自由に歩きまわる犬(free-ranging dogs)とかヴィレッジ・ドッグ(village dogs)ストリート・ドッグ(street dogs)などと呼ばれる犬たちです。野生化した犬(以下、野犬)は自由に歩き回る犬(以下、フリーレンジ犬)ではあるのですが、狭義の意味ではそれとは異なり、人が暮す街中でブラブラしたり昼寝したりするようなことはなく、人からのコンタクトを継続的に強く避けるという特徴があります。いずれも過去に一度は家畜化されているものの、特定の人に飼育されていないという共通点もあります。

バリ犬とは?

インドネシアのバリ島には、何千年にもわたってフリーレンジ犬が暮らしてきました。いわゆる土着の犬ともいえるこれらの犬たちはバリ犬(Bali street dogs)と呼ばれています。バリ島はその昔大陸とつながっていましたが、海面上昇に伴い多くの土地が水没し、およそ1万年前に島になったという歴史があります。

その後、

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