ノーズワークおたくです

文と写真:藤田りか子

ノーズワークの課目の一つ、車両サーチ。隙間に隠されたアロマのニオイをラッコは拾った!

偏見もあったが!

ノーズワーク、最近ドッグスポーツのキーワードみたいに使われるようになった。犬好きの皆さんなら、どこかで聞いたことがあるかもしれない。何を隠そう、私はラッコと一緒にこのスポーツに2016年からのめり込み、そしてついには競技会に出るほどになったノーズワーク・オタクである。来る日も来る日もトレーニングの戦略ばかり考えている。

ノーズワークというアクティビティについて今更いちいち説明することはなさそうだ。ネットで調べれば60万以上の検索結果が現れる。このポピュラーぶりは私が住むスウェーデンでも同様だ。アメリカ生まれのドッグスポーツだが2014年に北欧の地に紹介され、それ以来爆発的人気を博し続けている。のみならず導入3年目を迎えた今年(2017年)、スウェーデン・ケネルクラブの認定する公式ドッグスポーツ種目となった。

ただし、スウェーデンにはまだまだノーズワークに対する偏見もある。旧ワーキング・ドッグ・ピープルというか、シェパードやボクサーなどで昔から服従訓練や足跡追及などをやってきた人から言わせると「ノーズワークだなんて、そんなお遊び!」「箱のトリーツを探すんでしょ」などと、やや鼻であしらわれている観がなきにしもあらず。そう言えばラリー・オビディエンスがスウェーデンにきた頃もそんな風潮があったっけ。今ではオビディエンスを凌ぐ勢いで伸びているナンバーワン・ドッグスポーツだ。

ノーズワークというスポーツのいいところは、初心者にとっても全く敷居が高くないということ。にもかかわらずやり続けていくと、実はすごく深みがあってチャレンジの連続なのだ。「ノーズワークのどこがスポーツ?遊びに過ぎないのでは?」と懐疑的な人は、一度コンペティションに出るつもりで頑張ってみるといいだろう(確かにお遊びはお遊びだ。しかしドッグスポーツの多くは犬の見地からすると、彼らの持つ遊び欲やら狩猟欲を基にした遊びの延長だ)。実はそ〜んなに簡単なものじゃないと気がつくはず。

私のトレーニング仲間であるマリーさんはまさに当初懐疑的にせせら笑っていた一人なのだが、ガールフレンドのアンナさんがやっているから自分もと、ちょっと試したら…! すっかりノーズワークの虜となった。ちなみに私のノーズ基礎知識の多くは、このマリーさんとアンナさんに負うところが多い。ノーズワークにはいくつかクラスが存在するのだが、上のクラスでそれもトップレベルで競える程にもなれば、それはもうほとんど麻薬探知犬や爆発物探知犬など警察犬のレベルとはほとんど変わらない。

犬を知るためにも!

犬の嗅覚がどう影響受けているのか、どんな風にニオイが動いているのか、犬は何を手がかりにしているのか、どんなモチベーションが必要なのか。このスポーツにはいくつもの次元で奥深さがある。それに競技会に出場、ともなると様々なルールがありそれにどうやって対処すべきか、を考えなければいけない。この考え出す、という行為には一方で犬の感情を理解するということも要求される。どうやったら犬が最高の状態でニオイを探し続けてくれるのだろうか。どうして前回うまくいったのに今回はミスしたんだろうか。何と言っても嗅覚の世界、人間にはわからない。我々の鼻はまるで盲目状態だ。だからこそ、こうして探ること自体が犬という動物の理解を深めることにつながる。そう、決して終わりがないスポーツでもある…。そして犬も大好きなアクティビティとくれば、まさに一石二鳥。

このブログではノーズワークの面白さ、そしてトレーニングのコツなどを皆さんに紹介していこうと思う。そして日本でもアジリティやオビディエンスなどに並ぶトップ・ドッグスポーツとして成長したら、よいですよね!

ノーズワークというスポーツについて知りたい人はこちらでも少し説明をしているので参照にしてくださいね。

ノーズワークというスポーツ

ノーズワークというスポーツ
文と写真:藤田りか子 「うちの子、取り柄のない犬なの...」 なんてもう言わせません!だったら嗅覚を使わせればいいのである。どんな犬も嗅覚に関すれば天才だってことを、どれだけ多くの人は見過ごしていることか。彼らの鼻こそ天下一品の探索ツールだ。人の嗅覚を切手の大きさに例えると、犬のそれではサッカー場の面積に相当するとも!...