文と写真:尾形聡子
2回にわたり、日本ペットサミット(J-PETS)主催のセミナー『スウェーデンにおけるどうぶつ達の暮らしから、日本のどうぶつ事情を考える』での藤田さんの講演を紹介いたしました。3回目の今回はセミナー後半に行われたディスカッションの模様を紹介したいと思います。日本ペットサミット会長で東京大学獣医外科学教室教授の西村亮平先生による進行のもと、藤田さんへさまざまな質問が寄せられる1時間となりました。
西村先生:先日ベトナムに行ってきたのですが、そこでの様子が昔の日本のようだと感じました。街をぶらぶらと自由に犬が歩いていて、それが生活の中に普通に溶け込んでいるといいますか。スウェーデンは人が犬を管理する道を歩んできましたが、日本でも同じようにすることがいいのでしょうか。人も犬もお互いが幸せに暮らしていくために、今の日本ではどのようにしていったらいいのかということについてディスカッションできればと思います。
-日本では、獣医師からは病気のことも考えたうえで犬の去勢や避妊の手術をすすめられることが多いのですが、なぜスウェーデンではそんなにも少ないのでしょうか。
藤田さん:もちろん病気のリスクはありますが、