文と写真:アルシャー京子
体を守る「免疫」。それを全面的にバックアップするのはタンパク質である。
一般家庭で飼われている犬の食餌中のタンパク質量の基本は「体全体に充分行き渡る理想的な量」とお話した前回。
免疫系とタンパク質
丈夫な体に欠かせない免疫機能はタンパク質で出来ている。そのため免疫細胞を作る造血組織に充分なタンパク質が供給されないと、ただ困る。
どう困ってしまうかというと、例えばタンパク質の供給が不足して真っ先に機能が低下するのは免疫系とも言われ、まず皮膚の感染症にかかりやすくなり、若い犬では慢性の下痢や寄生虫に感染しやすくなる。また長期でタンパク質が不足すると毛の質も悪くなり、艶がなく乾燥し傷んだ毛になる。この際は特に、毛を構成するアミノ酸の供給も重要だ。
筋肉のみならずとにかく体に大事なタンパク質、何だか小難しい話になってしまう前にここで犬がどの程度必要とするか、需要量の目安を挙げるとしよう。