ロボット研究から見た日本の犬文化~やっぱりポイントは擬人化の仕方

文:北條美紀


[Photo by Alison Pang]

ロボット研究の分野で「日本人の人型ロボットに対する態度って独特らしい」という話を耳にした。すぐに湧いてきたイメージは、精巧に作られたアンドロイドと会話する日本人ではなく、犬型ロボットを「カワイイ!」と抱き上げている姿だ。もしかしたら、ロボットに対する日本人の態度を知ることで、「日本の飼い主さんってさ…」と言われる理由が見えてくるかもしれない。

日本人特有のロボットの受け入れ方

まずは、ソニー・コンピューターサイエンス研究所でロボット犬、Aiboの人工知能開発に7年間携わったロボット工学者、フレデリック・カプラン(Frédéric Kaplan)の論文(2004)を見てみよう。この論文は、欧米と日本におけるロボットの受け入れ方の文化差を探求したもので、神話、文学、ポピュラー文化における人工生命体の描写を比較し、欧米人と日本人がロボットに対して抱く感情や態度の違いを明らかにしている。

*テクノロジーに対する態度の違い

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