文:北條美紀
[Photo by mehdi farokhanari]
ヒトは、犬という異なる種の生き物の感情をどの程度、理解できるのだろう。犬曰くの中でもさまざまな形で取り上げられている。直近では、「犬の感情を読み違えてしまうのはなぜ?二つの大きな原因」、少し前なら「日本人は犬の『辛い表情』を理解できない?」などだ。同じ種であるヒト同士であっても相手の気持ちは分からないもの。何なら自分の気持ちだって分からないこともある。日々、自分や人の心と格闘している私にしても同じこと。じゃあ、私は何をしているんだ!と頭を抱えたくなるが、ここは一つ冷静に、「感情を読み取る」とはどういうことなのか、どうすればより正確に感情を受け取り、相手(犬)を理解することができるのかを考えてみることにしよう。
感情を理解しようとする多くの努力
喜び、幸せ、不安、恐怖…、私たちの心の中に湧き上がる「何か」にはさまざまな名前が付けられ、