文と写真と動画:藤田りか子
[Photo by Axel.E]
縁とはありがたいもので、日本の友人のつてのおかげでスウェーデンに住みながら、オーストリアで開催されたレトリーバーのためのワーキングテストにうちのラブラドール、ミミチャンと参加する機会に恵まれた。ワーキングテストというのは、ダミーを使った猟技コンペだ。本来はフィールドトライアルといって猟期に実猟によって技能を競うものだ。しかし猟期以外にも犬の能力を試せるよう鳥の代わりにダミーを取らせるワーキングテストなる競技会がある。今や本家本元のイギリスのみならず(レトリーバースポーツ発祥の国だ)、デンマーク、ドイツやベルギー、イタリア、オーストリア、ハンガリーと多くのヨーロッパ国で開催されるようになった。そう、人気急上昇スポーツなのだ。もちろん筆者が住むスウェーデンも例外ではない。
私が参加したワーキングテストは、オーストリアケネルクラブ傘下にあるレトリーバークラブが開催したイベント。ヘフリンという首都ウィーンの西側、隣国スロバキアの国境近くの小さな田舎町で開催された。小さな、といったものの、周りは広大なワイン用ブドウ畑が広がった素晴らしいフィールド。ヨーロッパに住んでいても、スウェーデンのようなワイン用ブドウ畑がないところから来ている私にはこれだけでも十分エキゾチックな環境、この環境でワーキングテストができるなんてと幸せなあまりにホクホクしてしまった。
さて、今回は犬と回収の遊びを楽しみたい人のために、ワーキングテストででてきた試験問題をいくつか紹介したい。ぜひみなさんも試されたい。規模はオーストリアのブドウ園スケールじゃなくてもOK!スケールを変えればお庭でもお家の中でも絶対にできる!