文:尾形聡子
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股関節形成不全という病気について日本の愛犬家の多くが知ることになったのは、バブル期に大型犬ブームが到来してからではないでしょうか。ラブラドール・レトリーバーやゴールデン・レトリーバー、ジャーマン・シェパード、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、ニューファンドランドなど大型犬や超大型犬で発症しやすいものの、小型・中型の犬も含め、とても多くの犬種で確認されている関節疾患です。
股関節形成不全は大腿骨上部のボール型をしている大腿骨頭やそれを受け止める骨盤のくぼみ部分の寛骨の発育異常が起こることにより、股関節に緩みが生じて不安定になります。見せる症状や程度はさまざまで、歩行異常などの症状は成長期にあらわれる場合もあれば、成犬になってから出てくることもあります。遺伝性が確認されていますが、