文と写真:藤田りか子
二つの異なるヒールワーク
ヒールワーク。ドッグスポーツの基本の「き」である犬とハンドラーによるパフォーマンスだが、どのドッグスポーツの分野にいるかによってその「定義」が多少変わってくるようだ。北欧のドッグトレーナーによるオビディエンスとラリーオビディエンスのトレーニングを最近日本に向けてウェビナーで紹介している。そこで二人の講師の話を聞きながら
「ガンドッグのヒールワークとは、犬の期待感の持たせ方が絶対に異なる!」
と思ったものだ。それは先日ガンドッグのグループトレーニングにいっしょに参加しているAさんの悩みを聞くことでよりはっきりした。
「ガンドッグのテストでは他の犬が周りにたくさんいるから、ヒールワークがままならないです。でも僕はオビディエンス競技会ではすごく上手にヒールワークをこなすんですよ。どうしてガンドッグだと上手くいかないんだろう?」
すると、すかさず私の友人でありラリーオビディエンス競技会にも出ているBさんがこう発言した。