文と写真:藤田りか子
前回の記事「北欧のブリーダーに聞く子犬を選ぶ方法」の続編だ。今回は、競技会に興味がある、スポーツドッグを欲しいと思う人に必見、作業犬・スポーツ犬をつくるという目的をもった二人のブリーダーにお話を伺った。
作業をする犬というのは、飼い主との協調関係が非常に大事であり、そのためには飼い主と犬との性格がマッチしている必要がある。適切な飼い主と適切な犬をどのようにマッチングさせるか、意見を伺ってみた。
ライラさんは、デンマーク在住のボーダー・コリーのブリーダー。ご自身は、アジリティ世界選手権の代表にも選ばれている。彼女のブリーディングの目的は、もちろんよりよいスポーツドッグを作ること。
マリアさんは、スウェーデン在住のゴールデン・レトリーバーのブリーダー。ゴールデンといっても、ワーキング系であり、ショー系の犬は一切血統に入れることはない。彼女は、オビディエンス競技会に興味があり、いくつかのオビディエンスチャンピオンを自身でトレーニングをして作り上げた。最近は狩猟の能力を試す、フィールドトライアルにも参加している。マリアさんのブリーディング目的も、単なる家庭犬ではなく、作業ができる犬を作ることだ。
藤田(以下F):作業犬のブリーダーとして、飼い主にまず何を求めますか?