犬の幸せを真剣に考えている方々、どうぞ怒らないで読んでね

文:北條美紀

 

[Photo by Adobe Stock]

以前、「飼い主が飼い主を叩く心理」に登場した「正義中毒」。2020年に出版された脳科学者、中野信子さんの『人は、なぜ他人を許せないのか?』という本の中で用いられた言葉だ。「他人をつるし上げる悦び」、「自分と異なるものをバカにしあう不毛な社会」、「人間の脳は、対立するようにできている」など、興味をそそる目次が並ぶ。

今回は、正義中毒になってしまう原因の一つ、「内集団バイアス」について考えてみたい。というのも、とても主観的で個人的な私の感覚に過ぎないが、犬の幸せを真剣に考えている方々の言葉の端々に、かなりの確率で潜在的な憤りを感じることがあるからだ。もちろん、憤りの根源にあるのは、「犬に幸せであってほしい」という気持ちであることは重々承知しているので、どうぞ怒らないで読み進めていただきたい。

内集団バイアス

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