文:北條美紀
[Photo by Aki Mykkänen]
人のウェルビーイング(well-being)を構成する5つの要素「PERMA」。「犬を飼うと幸せになれるのか?」で述べたように、持続的幸福を手に入れるには陽気な気分になるだけでは不十分である。そして昨今、人が感じる持続的幸福、ウェルビーイングを犬にも実現させようとする流れが世の中に起きている。そこで今回は、より具体的に犬の幸せを想像するために、犬のウェルビーイングをPARMAにあてはめて考えてみたい。
そもそもウェルビーイングって?
世界保健機構WHO憲章では、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(=ウェルビーイング)にあることをいいます」(1948)と定義されている。
また、イギリスの国民保健サービスNHSは、精神的ウェルビーイングの獲得方法として、
- 地域や家族とつながりを持つこと。
- 身体的運動を行うこと。自分が楽しめ生活の一部になるようなもので。
- スキルを学ぶこと。料理、楽器、自転車修理などからでよい。
- 他の者に与えること。言葉や笑顔のような小さなものからでよい。
- 今この瞬間に注目すること。
を推奨している。
これを読んで、「人のウェルビーイングって、犬そのものじゃん!」、「犬のウェルビーイングって、人そのものじゃん!」と思いませんでしたか?
ちなみに、ウェルビーイングとウェルフェア(welfare)は似ているようで少し異なる。ウェルビーイングは、