文:尾形聡子 映像:藤田りか子
[photo by Erika Sievert]
小さな子どもと犬が無邪気に触れ合っている姿を見ると、ついつい無条件に頬が緩んでしまうものです。けれど、そんな子どもとの接触を、はたして犬は常に良しとしているものなのでしょうか?
世界的に見てもあとを絶たない子どもが犬に咬まれる事故。咬まれてしまう子どもだけでなく、咬んでしまう犬の両者を咬傷事故から守るためには、“犬がどうにも我慢できずに咬むしかない”というような状況下に置かないよう、周囲にいる大人がしっかりと監視する必要があります。しかしどんなに監視しようとも、犬のボディランゲージについてまったく理解がなければ事故を未然に防ぐのは難しいかもしれません。
実際のところ、私たちはどの程度犬のボディランゲージを正確に読めるものなのでしょうか?
トルコのアンカラ大学の研究者らは、犬の飼育の有り無し、子どもの有り無しで、ボディランゲージの解釈に違いがあるかどうかを調べ『Anthrozoös』に研究結果を発表しました。
研究者らは、子どもと犬が関わり合いを見せている映像3種類を用意。ボールの脇に横たわる犬にハイハイして近づいていく赤ちゃんなどの映像は、