犬種モチーフの珍しいグッズを手に入れるガイド

文と写真:藤田りか子

スパニッシュ・グレーハウンド(ガルゴ・エスパニョール)をモチーフにした素敵なポスター。スペインのスパニッシュ・グレーハウンド・クラブのクラブショーで出されていたリトグラフ。スペインの友人を通していただいた犬種コレクションのレアな一品。

犬ものグッズを集める。日本はもちろん世界の愛犬家の間でも人気のホビーである。取材でブリーダー宅に招かれると、そこで自分が手がけている犬種をモチーフにしたグッズの大コレクションに遭遇することがある。部屋の壁中にそしてガラス戸棚にところ狭しと、犬種をあしらった陶器、絵画、グラス、小さな置物、時にはアンティークも飾られていたりするから、こうなるとちょっとした犬種博物館。みていて楽しい。

「こんなのどうやって手に入れたのですか?」

と聞けば、外国のドッグショーに行った時に買ったり特別ショーでの賞品としてもらったり。それが地元の手工芸家に特別にあしらってもらったものだと、コレクションとしてさらにオリジナリティが増す。ペットショップに売っている「マス・プロダクション」のグッズとは格が違う。コレクターにとってはよだれモノの数々だ。

とあるアフガンハウンドのブリーダーさんのコレクションの1つ。アフガンハウンドをあしらった水晶石の彫刻。

ある犬種の原産国にいくと、そこならではの犬種グッズに遭遇することもある。日本にも日本ならではの柴のグッズがあるというのと同じ感覚だ。ポルトガルを訪れた時に、ポルチュギース・ウォーター・ドッグが描かれているいるタイルをもらった(写真下)。ポルトガルといえば、タイルの国。この特製のタイルをくれたのは、ポルチュギース・ウォーター・ドッグのブリーダーだったのだが、このようなオリジナルなグッズを得るには、地元の犬関係の人とちょっとお近づきになる必要もあり。

ポルチュギース・ウォータードッグのタイル。これハンドメイド。ポルトガルでしか手に入らない!

ポルトガルの原産犬種のクラブショーで見つけたグッズ。左はカストロ・ラボレイロという犬種のクラブの紋章をあしらった陶器。右はポルチュギース・ポインターの犬種クラブのメダル。

それがなかなか難しいのであれば、ワールドドッグショーなど参加頭数1万頭スケールのインターナショナルFCIショーも狙い目だ。たくさんの犬ショップが集まるものだが、開催国のケネルクラブのブースも是非チェックすべし。時にグッズショップを設けられていることも。外国のケネルクラブは国犬種をとても誇りにしている。その国の原産犬種をモチーフにしたグッズを見つけることができるかもしれない。これはレア度高し!

クロアチアで開催された大きなインターナショナルショーでゲットしたダルメシアン柄のシルクスカーフ。クロアチアの国犬はダルメシアン。このスカーフはクロアチア・ケネルクラブのオリジナル。

スウェーデンのケネルクラブのジャケット。この犬種はスウェーデンの国犬、イェムトフンド。ケネルクラブのマークでもある。トリーツ用のポケットもついており、犬散歩にぴったり。秋に愛用。

もちろん世界最大のドッグショーの1つであるイギリスのクラフト展もコレクターの天国。アンティークのプリントを売っているお店には、1800年代のセターやスパニエル、レトリーバーを描いた古いプリントを見つけることができる。レトリーバーがいくら世界的に人気の犬種であっても、当時体が引き締まっている狩猟犬としてのラブラドールがモチーフとなったプリントはやはり原産国でしかみつからない。古き良き英国ガンドッグファンが狂喜することまちがいなし。

イギリスといえば、カントリーフェアも犬グッズの発掘にぴったりのイベント。猟のお供としてガンドッグを飼う人が訪れるお祭りだけに、店には狩猟関係の犬種グッズも満載。あるショップでは、レジ袋の絵柄がすでにコレクター・グッズであった。1800年代のカーリーコーテッド・レトリーバーのプリント画があしらってあったのだ。当時カーリーは生粋の猟犬として飼われており、そのレジ袋には狩猟シーンのカーリーが描かれていた。カーリー飼い主である私はそんなビニール袋すらも「レアな犬グッズ」として、大事にとっておいてしまうのだ。

もう1つ犬種グッズのゲットの仕方がある。運がよければネット上で買い物できるかも。まずは気になる犬種クラブのウェブサイトに入る(レア性を求めるのなら、欧米の犬種クラブがお薦め。たいていのクラブではその犬種をモチーフにしたグッズを売っている。ただし、グッズのセンスは犬種クラブによりけり。あるクラブでは、あまりおしゃれではないおやじ風のTシャツぐらいしかなかったり。車に貼るステッカーは定番アイテムだが、デザインがよければラッキー。でも時に文字だけだったりするから、それだとあまり特別感はないかも。

スウェーデンのレオンベルガークラブのオリジナルのマグカップ。レオンベルガーファンにはヨダレ物のコレクション!

狙いはできるだけローカル性が見出されるアイテムだ。上の写真のコーヒーカップは、スウェーデンのレオンベルガー愛好会が出していたオリジナルマグカップ。このカップのレア性は、クラブのメンバーであるイラストレーターがデザインしたという点だ。それに、さすがレオンベルガーのファンだけあって、その「生態」をよく描いている。写真のマグカップは後ろと前に絵がデザインされたものだが、最初の絵は水飲みのボールを見つけたレオンベルガーの子犬。次の絵は水好きな犬として自分の大きさもわからずそのボールに入ろうとして、水をこぼしてしまう図。これは、レオンベルガーの飼い主ではないとわからないユーモアだが、ローカル性といいユニークさといいコレクションとしては満点!

(本記事はdog actuallyにて2012年2月29日に初出したものを一部修正して公開しています)