練習と本番で行動が異なる?!職業探知犬とノーズワーク犬の研究から

文と動画:藤田りか子

ノーズワーク犬(左)と職業探知犬(右)。この2種の嗅覚探知犬についてサーチ中の行動の研究が行われた。Photo by marycollins5(左) USAID Biodiversity & Forestry (右) 

増えている探知犬研究

嗅覚探知犬。ノーズワークというドッグスポーツが今のように知られる前までは、我々庶民愛犬家にとって別世界の犬という捉え方でしかなかったように思える。しかしノーズワークが普及してから探知犬の存在はぐっと身近に感じられるようになった。

さて学術界でもここ数年で嗅覚探知犬を扱う研究がとても盛んになっている。それは探知犬の能力が改めて認められ、従来の爆発物や麻薬物に加えて様々な物質探知に犬の嗅覚の活用を見出したからであろう。探知の対象は汚染化学物質探知のような環境系、ガン探知などのバイオメディカル系、そして野生動物の糞を発見するフィールド調査系の探知犬などなど。

ただし当初はあくまでも特定の対象物の探知に犬がどれほど使えるかといった調査が主であったが、最近ではハンドラーと探知犬の関係性についての論文も多々発表されるようになった。犬曰く読者の皆さんならご存知、犬学世界は今犬の社会的認知学の研究が花盛り。実は探知犬とハンドラーの研究もそのカテゴリーに入るようになった。社会的認知学ではたとえば解決不可能なタスクが与えられると犬はどのように人に対してふるまうか、あるいは人にどう影響を受けるか、というような調査が行われているのだが、解決不可能なタスクとはまさに探知犬とハンドラーにとっての日常だ。必ずしも探しているにおいが毎回そのシーンにあるとは限らない。

プロ探知犬・ハンドラーVSノーズワーク・ハンドラー

そんな研究の一つが、

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