文:尾形聡子

[photo by Lukáš Vaňátko]
前回からの続きです。
遊びを「心の余裕」ではなく、「神経系とストレス応答、そしてエピジェネティクス(遺伝子発現の調整)」という、体の内側から捉え直そうとしたレビュー論文を受け、「犬の遊びはなぜ起こるのか」について、犬曰くでこれまで積み重ねてきた「遊び」「愛着」「しつけ」「自律神経」などに関する記事を、あらためて一つの線に結び直してみます。前半では、犬の「遊びたい気持ち」が生じるための生物学的な条件について説明しました。後半では、なぜ犬は遊ぶのか、そしてどのようにエピジェネティクスのメカニズムが遊びに関係してくるのかを見ていきたいと思います。
犬にとっての遊びとは何か
そもそも、なぜ犬という動物はこれほどまでに遊ぶのでしょうか。しかもそれは

