文:尾形聡子
[photo by Ryan Stone]
人の心身の改善をサポートしてくれるセラピー犬。セラピー犬とのセッションでは、撫でたり遊んだり、話しかけるなどさまざまな行動がとられますが、その多くに身体的な接触が伴います。このような接触があるからこそ、セラピー犬とのひとときが人にとって大きな精神的メリットをもたらしてもくれるのですが、犬にとってそれは本当にストレスにならないのでしょうか。
たとえば藤田りか子さんの「あなたはまさか「犬をハグしてあげたい!」だなんて言いませんよね?」の記事中に書かれているように、人が好む身体的コミュニケーション方法と犬のそれとは異なる場合があります。人は得てして犬を抱きしめたがります。とはいえ、セラピーセッションでは人が犬に触れることは大前提。だからこそ、セラピー犬がセッションを通じて嫌な思いをしないですむように、スウェーデンでセラピー犬を育成する際には人が好きだという犬の性格だけでなく、さまざまな環境や状況に対して耐性のある環境強い犬であることが求められています(「北欧のセラピードッグ育成事情と犬のウェルフェア その1」「北欧のセラピードッグ育成事情、セラピードッグとハンドラーの関係 その2」参照)。
セラピー犬の福祉を守るために、